「クリスタ2.0」提供開始 “ハンドスキャナー”など新機能多数 サブスクに買い切り版も
セルシスは3月14日、イラスト作成ソフト「CLIP STUDIO PAINT」のバージョン2.0を公開した。3Dデッサン機能を強化した他、リアルな混色を実現するブラシ混合、自動陰影などの機能を実装する。
セルシスは3月14日、イラスト作成ソフト「CLIP STUDIO PAINT」のバージョン2.0.0を公開した。Windowsの他、macOS、iPad、iPhone、Android、Chromebookなどで利用可能。
2.0は、頭部や手を描く際に参照できる3D機能を強化し、顔のパーツを細かく調整したりカメラで撮影した手を3Dデッサン人形に反映するハンドスキャナー機能を搭載した他、光源を自由に配置することでイラスト内で影を作る「自動陰影」機能、よりリアルな混色を実現する「ブラシ混色」などが利用できる。
レイヤーオブジェクトの整列・分布、魚眼レンズで撮影した写真のような構図が作画しやすくなる「パース定規」の魚眼構図対応、タイヤなどのものが回転する様子を表現できる「回転ぼかしフィルター」、歪曲収差補正・パノラマ変換フィルターなども搭載した。
料金プランはサブスクと買い切りの2パターン
料金プランは少々複雑だ。サブスクリプションと無期限で使える一括払い版の2種類を用意し、イラストなど1ページ制作に適した「PRO」は、1デバイスプランが月額480円(年額2800円)、一括払いは5000円。マンガ制作やアニメーション制作に適した「EX」は、1デバイスプランが月額980円(年額7800円)、一括払いは2万3000円。
この他、スマートフォンのみに特化したプランも用意。iPhone/Androidであれば、PROプランは月額100円(年額700円)、EXプランは月額300円(年額2000円)で利用可能だ。旧バージョンからのアップデートや一括払いからサブスクへの移行向けに優待価格も用意する。
なお、一括払いに関しては無期限で使えるものの、バージョン2.0以降に登場する新機能(例えば2.1などに搭載されるもの)については利用できず、今後登場するであろう3.0の一括払い版を購入する必要がある。逆に言えば、サブスクプランであれば3.0に搭載される機能をいち早く利用できるともいえる。
このため、一括払いユーザーでも2.0以降の新機能を利用できるようにするための、アップデートプラン(PROは年額1100円、EXは年額3100円)も用意する。
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