二次元特化の新しいイラストAI「nijijourney V5」を試した “エモい”美少女・美少年をひたすら生成(1/2 ページ)
画像AI「Midjourney」の二次元特化版「にじジャーニー」の新モデル「nijijourney V5」が一般ユーザーでも利用可能に。早速試した。
4月3日、画像AI「Midjourney」の二次元特化版「にじジャーニー」(nijijourney)で、新モデル「nijijourney V5」が一般ユーザーでも利用可能になった。すでにSNSでは「オタクが好きな塗りを覚えている」「一気にモダンになった」と話題だ。
記者はクローズドβテストが始まったばかりのときにもnijijourneyを試したが、V5はさらに進化しているように感じた。本記事では、記者が実際に画像を出力。nijijourney V5が描けるイラストのクオリティーや得手不得手を確認する。
「エモーショナルでドラマチック」 V5の実力は
にじジャーニーはMidjourneyと同様、公式Discordにコマンドなどを入力する形で画像を生成できる。利用規約もMidjourneyと同じだ。nijijourney V5では、(1)光と影を分ける「ターミネーターライン」を強調する、(2)目のハイライトのような細かいディテールを正確にする、(3)手のような難しい部分の描写の改善──などにより「エモーショナルでドラマチック、アーティスティックなイラストを描くために最適化」(公式ブログ)したという。
まずはシンプルなワードから入れてみる。以下は「kawaii anime girl」とだけ入力した結果出てきた画像だ。淡い色使いを多用した“今風”な絵が出てくる。クローズドβテスト当初と比較してもかなり違う。ただ手はまだ苦手なようで、違和感のあるものとないものが出てくる。
他のキーワードも試す。金髪で剣を持った赤いドレスの美少女を出力したいので、「gold hair,red dress,anime girl having sword」と入力してみる。相変わらず手は苦手で、上手に剣はつかめていない。とはいえ、確かに「エモーショナルでドラマチック」な雰囲気だ。
生成結果をより高解像度にする「アップスケール」や、画像をさらにアレンジしてもらう「バリエーション」機能もあるので、それぞれ試してみた。対象は左上の画像。いずれも雰囲気が変わるが、手は安定しない。
次はちょっと変化をつけて、外見以外の状態を指定してみる。キーワードは「sweat,cap,black long hair, manga girl」。「汗、黒い長髪、帽子、漫画の美少女」といった具合か。過去の記事で出力した例と比較しても、段違いにオシャレだ。
美少年も出力してみる。キーワードは「sweat,cap,black long hair,manga bisyonen」。先ほどの「漫画の美少女」部分を「漫画の美少年」にした。若干ボーイッシュだが、あまり美少年らしくはならない。しかも、理由は分からないがTwitterで流れてくる1ページ漫画のような画像になる。
複数人の画像もお手の物だ。「holding hands,girls,school」(手を握る、少女たち、学校)を入力するとこんな感じになる。ただ、やはり手はあまり安定しない。
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