話題の「AI絵師」って受け入れられる? 編集部メンバーで議論してみた(1/3 ページ)
Twitterで話題の「AI絵師」。イラストレーターとしての在り方の是非が議論になっている。AIだけで絵を描く人を、イラストレーターとして受け入れられるのか。編集部のメンバーでそれぞれの受け止め方をぶつけてみた。
10月6日、Twitterでは「AI絵師」というワードが日本のトレンドに入った。先日話題を集めた画像生成AI「Novel AI Diffusion」などを使ったイラストを投稿し、自らを「AI絵師」と名乗る人が出てきたことが発端のようだ。
Twitterでは「自分で描いてないから絵師とは呼べない」「新しい仕事が生まれる瞬間」などとさまざまな声が出ている。ITmedia NEWS編集部でも議論してみたところ、メンバーそれぞれで別の意見が出たので、受け止め方の一例としてまとめてみた。
メンバーは5人。AI音声合成技術を使った楽曲制作などが趣味のタニイ、Web・雑誌双方での編集経験を持つサイトウ、漫画家と協力して連載を掲載しているリモたん、幾つものテック系編集部を渡り歩いてきたヤマー、ギリギリ“Z世代”の若手記者ヨシカワで話し合った。
ヨシカワ 「AI絵師」について、議論が広がっていますね。皆さんどう受け止めています?
タニイ 自分はAIを使って絵を描くというジャンルとしては別に問題ないと思います。ただ「AI絵師」と呼んでいいかどうかは微妙かなと。
ヨシカワ 「絵師」とは別の名前をつけて区別するべきだと。
タニイ そう。別の名前をつけて、別の芸術としたら問題ないんじゃないかと。プロンプト(いわゆる“呪文”)を使うので「イラストプロンプター」とか?
ヨシカワ Twitterでは「プロンプトウィザード」(プロンプト魔術師)とか見かけましたよね。
確かにそうやって区別すると、人間の絵師との住み分けになりそう。印象や仕事を食い合わないというか。
リモたん 連載を担当している漫画家さんともそういった話はしますね。「プロの漫画家・イラストレーターの仕事をAIが奪うっていうけど、実際どう?」みたいな。
ヨシカワ 実際どうなんですか?
リモたん 実は既に「いらすとや」や、アマチュアのイラストレーターに取って代わられていたので「とっくに奪われていた」ということでした。この辺のお話は今週末か来週末に掲載する漫画をご覧くださいw
タニイ 宣伝だ……。
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