文章の“AI度”をChatGPTが判定「AI作文判定くん」 「AI作文くん」と同じ開発者が公開
入力された文章について、AIが書いたか人間が書いたかをChatGPTが推測し、“AI度”を0%から100%でざっくり判定するサービス「AI作文判定くん」が公開された。
入力された文章について、AIが書いたか人間が書いたかをChatGPTが推測し、“AI度”を0%から100%でざっくり判定するサービス「AI作文判定くん」を、個人開発者の矢野さとるさんが4月12日に公開した。
矢野さんは、年齢に合わせた作文をAIで自動生成できる「AI作文くん」も公開中だ。「『AI作文くん』で出力した作文の精度が高く、人間にはAI作品なのか人間の作文か分からないと感じたため、対抗策として『AI作文判定くん』を作った」と話している。
AI作文判定くんは、フォームに文章を入力すると、「文法」「語彙」「論理」「感情」「知識」を基準にChatGPTがAI度を評価する。
それぞれの基準についての点数も表示。文章全体の「講評」も出力する。
例えば、「AI作文くん」で出力した「人工知能は、人間の思考や行動を模倣することができる。特に自然言語処理分野では、文章生成や翻訳などに活用されている。これにより、多言語に対応した翻訳、事実に基づく正確な文章生成が可能になってきた」という文章は「AI度:70%」という結果に。
一方で、人間が書いたITmedia NEWSの記事をいくつか入力したところ、AI度が高く出た。ニュース記事は感情を廃した正確な表現になるため、“AIっぽい”面があるのかもしれない。
コラムでも試した。筆者が書いた「「GPT-4なら誰でもプログラミングできる」は嘘だ。AIは魔法の杖ではない」という記事の一部を入力したところ、「AI度:19% 人間度:81%」と出た。文中の「あきらめた。私には無理だ」などの感情的な表現を削ると、AI度が上がった。
また、人間が書いたITmediaのニュース記事をいくつか入力してみたところ、AI度が高く出た。ニュース記事は感情を廃した表現になるため、“AIっぽい”面があるのかもしれない。
「AI作文判定くん」は、必ずしも正確な結果がでるわけではないが、“AIっぽい”文章とは何かを知ったり、講評を通じて文章の特徴やクセなどを把握することにも役立つ。
矢野さんは、ChatGPTのAPIを使ったサービスを多数開発している。「ChatGPTは何でもできすぎるけど、何をすればいいか分からない人も多いだろう。目的をはっきりさせてAIとの橋渡しをするようなWebサービスはいろいろ発展系があると思う」と話している。
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