ドレイクとザ・ウィークエンドの声を無断で使った生成型AI楽曲がSpotifyで人気に
ドレイクとザ・ウィークエンドの声で歌われる楽曲「Heart On My Sleeve」がSpotifyで公開され、25万回以上再生された。投稿したghostwriterと名乗る人物はこの曲をAIで生成したと説明。「これは始まりに過ぎない」と語った。
アーティストのドレイクとザ・ウィークエンドの声で歌われる楽曲「Heart On My Sleeve」がSpotifyで公開され、4月18日に再生不能になるまでに25万回以上再生された。
この楽曲を公開した「ghostwriter」と名乗るユーザーは、公式YouTubeチャンネルでこの曲について「TikTokからの、ザ・ウィークエンドをフィーチャーしたドレイクのAIソング」と説明した。つまり、TikTok上のアーティストたちの声でトレーニングした生成型AIで生成したという意味とみられる。ghostwriterはコメント欄に「これは始まりに過ぎない」と書いた。
歌詞はザ・ウィークエンドとかつて交際していたセレーナ・ゴメスに言及している。録音状態はクリアではなく、音声はところどころ不明瞭ではあるが、2人の声に聞こえる。
米Financial Timesによると、2人が所属するレーベル、UNIVERSAL MUSIC GROUP(UMG)は最近、Spotifyなどのサービスに対し、「われわれはアーティストに対し、音楽の無許可使用を防ぎ、プラットフォームがアーティストや他のクリエーターの権利を侵害するコンテンツを取り込むのを阻止するという道徳的および商業的責任を負っている」という声明文を送ったという。
この曲は本稿執筆現在、YouTubeでは再生可能だ。
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