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MicrosoftとEpic Systems、医療分野へのGPT-4導入で提携

Microsoftと医療向けサービスを手掛けるEpic Systemsは、ヘルスケア分野に生成型AIを統合する戦略的提携を発表した。OpenAIの「GPT-4」へのAPIアクセスを提供するAzure OpenAI Service上でEpicの環境を実行できるようになる。Epicのレポートツールに自然言語クエリとインタラクティブなデータ分析を導入する計画だ。

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 米Microsoftは4月17日(現地時間)、電子カルテなどの医療向けソフトウェアを手掛ける米Epic Systemsとの戦略的提携を発表した。米OpenAIの「GPT-4」へのAPIアクセスを提供する「Azure OpenAI Service」とEpicの電子カルテ(EHR)ソフトを組み合わせることで、ヘルスケア分野に生成型AIを統合するための戦略的提携を拡大する。

 この提携により、Microsoft Azure上でEpic環境を実行できるようになる。一連のソリューションで、医療機関の生産性向上、患者ケアの強化、世界中の医療システムの財務的健全性の向上を目指すとしている。

 初期段階のソリューションは、患者とのメッセージ応答の自動化。既に複数の医療機関で展開されている。

 ソリューションを採用した米UW Healthのチェロ・ゴスワミCEOは発表文で「生成型AIを日常のワークフローの一部に統合することで、生産性が向上し、本当に注意を必要とする臨床業務に集中できるようになる」と語った。

 さらに、Epicのセルフサービスレポートツール「SlicerDicer」に自然言語クエリとインタラクティブなデータ分析を導入し、医療機関による運用改善を容易に特定できるようにする計画だ。

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「SlicerDicer」

 医療分野でのGPT-4採用に関しては、その危険性も懸念されている。AIによる誤診やプライバシー問題、意思決定の透明性の欠如など、患者の安全や信頼に悪影響を及ぼす可能性があるとみられるからだ。

 Microsoftは、「世界を変えるテクノロジーを作成する場合、組織はそのテクノロジーが責任を持って使用されるようにする必要がある」とし、社会にプラスの影響を与えるAI開発を目指していると主張する。

 同社は先月、GPT-4採用の医療従事者向け臨床文書の自動化アプリ「Dragon Ambient eXperience(DAX) Express」を発表した。

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