Amazon決算は増収黒字化 AI活用でAWSや広告が順調とジャシーCEO
Amazonの1〜3月期決算は、売上高は9%増、純利益は黒字となった。AWSと広告が2桁台の成長。ジャシーCEOはAWSに「独自のMLチップ採用でLLMや生成AIを使いやすくすることで顧客関係の構築を優先している」と語った。
米Amazon.comは4月27日(現地時間)、2023年第1四半期(2023年1〜3月)の決算を発表した。売上高は前年同期比9%増の1273億5800万ドルで、純利益は31億7200万ドル(1株当たり31セント)だった。前年同期は出資している米電気自動車企業Rivian Automotiveの株価急落の影響で38億4400万ドルの赤字だった。
売上高、純利益ともにアナリスト予測(売上高は1245億ドル、1株当り純利益は21セント)を上回った。
Amazonは1月には1万8000人の、3月には9000人のレイオフを発表した。第1四半期末時点の従業員数は約7万6000人減の146万人だった。
セグメント別では、クラウドサービスのAWSの売上高は前年比16%増の213億5400万ドルと成長率は鈍化したものの好調だった。主力のオンラインストアは横ばいの510億9600万ドルだった。広告事業は21%増の95億900万ドルと好調だった。
アンディ・ジャシーCEOは発表文で、広告事業が好調である理由として「顧客が当社と関わる際に関連情報を確認できるようにする継続的な機械学習への投資によるもの」と語った。
また、AWSに関して「独自の費用対効果の高い機械学習チップ(「Trainium」および「Inferentia」)を使用してLLM(大規模言語モデル)や生成AIなどの技術をより簡単に活用できるようにすることで、長期的な顧客関係の構築を引き続き優先している」と語った。
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