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もう「7」はいらないかも 「Pixel 7a」を使ってみたらコスパが良すぎた 【先行レビュー】(2/4 ページ)

Pixelの良コスパモデルに新作「Pixel 7a」が登場した。2022年10月に登場した「Pixel 7」の廉価版と考えるとわかりやすい。が、これが全く廉価版ではないのだ。

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カメラ性能は「十分」

 アップデートが入ったカメラも、6aにあった不満点が解消している。6aから72%大型化されたイメージセンサーは、7と同じく4つのピクセルを1つに統合するピクセルビニング処理により、1600万画素のセンサーとして使用。ダイナミックレンジや高感度性能が引き上げられている。また大型化に加え、センサー自体の世代も新しくなったおかげで、6aで課題だった夜間の動画撮影もクリーンに撮れるようになった他、これまで30pまでだった4K撮影も、7と同じく60pに対応した。


(クリックで拡大)Pixel 7aのカメラは実によく写る

 センサーが高画素タイプなのもきちんと意味がある。7aでは、6400万画素から中心の1600万画素をクロップすることで、デジタルズームではない2倍ズームを実現した。7/7 Proでも同じ方式が採用されている。もちろん、画素ピッチが小さくなれば高感度性能は落ちてしまうのだが、そこはAIの力でカバー。写真であれば、夜景モードでキレイに写すことができる。

 その他、超広角カメラもアップデートされ、120度の画角を確保。112度のPixel 7/6aより広く、125.8度のPixel 7 Proに迫る。前面カメラも82度の6a、92.8度の7/7 Proより広い95度を実現。背景を広く写した自撮りが可能となった。

 カメラのAI機能もたくさん用意されている。定番の夜景モードやポートレートモード、不要な被写体を削除できる「消しゴムマジック」の他、aシリーズ初となる長時間露光撮影機能、被写体ブレを補正する「ボケ補正モード」も利用可能。Pixelで撮影した写真だけでなく、過去の写真もキレイに補正することができる。


(クリックで拡大)ポートレートモードも健在

 実際に使ってみたが、写真のクオリティは他のPixelと同じく申し分ない。というかAI処理が優秀なのか、昼間だと6aも7も7aもほとんど差がない。ただ、センサーサイズを欲張っていないおかげで、被写体に近づいても周辺が滲むことなくクッキリと撮影できる。7/7 Proはレンズ設計に無理があるのか、たまに四隅が滲んで像が流れるような現象に遭遇するのだが、7aではそういった心配は不要だった。

 2倍ズームも良好だ。6aは、1220万画素から約300万画素を切り出して超解像をかけるタイプ。Pixelの超解像には定評があるとはいえ、小さな文字だと溶けて融合してしまうこともある。7aは、1600万画素を生かした解像力があり、過度なシャープネスも掛かっていない(少し甘さも感じる)。2倍ズームのクオリティは自然な仕上がりの後者に軍配が上がった。

(クリックで拡大)左からPixel 6aと7aの2倍ズーム比較。6aは押しボタン機に取り付けられたネームプレートの文字が超解像で一部溶けている一方、7aは少しディティールは甘いがきちんと文字が読める

AI機能も盛りだくさん(早く来てくれ日本語対応)

 また、AI技術を使ったノイズキャンセルマイク機能により、音声通話時の周囲のノイズを抑制。快適に通話できるようになった他、天気予報やフライト予定にあわせた出発時間など、必要な情報を適切なタイミングで表示する「スナップショット」を搭載。情報を探すことなく、Pixelの方からユーザーに提示してくれる。

 また、ボイスメモの複数話者の書き起こしや音声メッセージをテキストにしてくれる「ボイスメッセージ文字起こし」も搭載されているのだが、複数話者の書き起こしに関しては英語のみとなっている。議事録がよりはかどる機能でもあるので、早めの日本語対応をお願いしたい。

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