プラレールで学ぶプログラミング教材が登場 PC不要でも学べる仕組みとは? 実際に見てきた:EDIX東京
プラレールでの“電車遊び”を通して、プログラミングの考え方を学ぶ教材が登場。どんな内容なのか、実際に見てきた
プラレールでの“電車遊び”を通して、プログラミングの考え方を学ぶ──出版社のジャムハウス(東京都豊島区)が、こんな教材を発表した。5月11日から13日にかけて、東京ビッグサイトで開催された教育業界向け技術展示イベント「教育総合展」(EDIX東京)ではサンプルなどを初披露。どんな内容の教材なのか、イベント会場で実物を見てきた。
PC不要の「プラレールプログラミング」 どんな内容?
商品名は「プラレールプログラミング」。実践的なプログラミングではなく、その基礎となる考え方を、プラレールでの遊びを通して教える教材だ。そのためタブレット端末やPCなどは利用しない。子供達は、課題が書かれたシートに沿って、先生の指導を受けながら見本通りの線路を作ったり、指定された運行を完成させる方法を考えたりする。
例えば「並列処理」の考え方を教えるシートでは「複数の車両を同時に駅に停めるにはどうしたらいいか考える」「2階建てのレールに2つの車両を走らせる」といった課題を出題。同時に複数の処理を行うことで、作業を効率化できることなどを教える。
他にも、電車のポイント切り替えを通して「分岐処理」の考え方を教えたり、ダイヤグラムを通してアルゴリズムの考え方を教えたりする。カリキュラムは全24回。幼稚園、小学校、小学校の学童保育などでの利用を想定しており、いずれも準備・片付けを合わせて約60分で終えられるという。
先生向けのマニュアルも提供。PCを使わないことから、プログラミングのスキルを持たない先生でも指導しやすいとしている。カリキュラムを終えたときなど、より実践的な内容が必要な場合は、ジャムハウスが出版する別のプログラミング教材を紹介し、ステップアップを促す。
タカラトミーからの声掛けで実現 誕生の背景
ジャムハウスの池田利夫代表取締役によれば、プラレールプログラミングはタカラトミー側から企画の持ち込みがあって実現したという。「プラレールで線路をつなぐ遊びについて、プログラミング教育に向いているという意見が、タカラトミー側で前々からあったと聞いている」といい、子供向けのプログラミング教材の出版実績があるジャムハウスに声がかかったとしている。
価格は導入方法などに応じて個別に調整する。池田代表取締役はEDIXに来場した人の反応などを参考に、販売数などの具体的な計画を今後立てるとしている。
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