KDDI、「TAKANAWA GATEWAY CITY」に本社移転へ デジタルツインを構築
JR東日本とKDDIは5月16日、山手線の駅高輪ゲートウェイ駅に隣接する地域に、新たに開発するスマートシティ「TAKANAWA GATEWAY CITY」にて共創する
JR東日本とKDDIは5月16日、山手線の高輪ゲートウェイ駅に隣接する地域に、新たに開発するスマートシティ「TAKANAWA GATEWAY CITY」にて共創すると発表した。
これまで「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」として実証実験などを進めてきたもの。9.5haの土地に、4街区、ビル5棟を整備する計画だ。このたび正式名称とロゴを発表し、「世界の高輪にするために、アルファベット表記とするとともに、“高”をゲートの形状に見立てることでロゴにした」(JR東日本の深澤祐二社長)
TAKANAWA GATEWAY CITYは、「100年先の心豊かな暮らしのための実験場としての街」(深澤氏)だ。街全体でC02排出量を実施ゼロとする環境の街とするほか、インキュベーション施設などを設け社会課題解決のための実験場を目指す。
KDDIがTAKANAWA GATEWAY CITYに本社移転 デジタルツイン構築
実験の1つが、KDDIが共同で取り組むTAKANAWA GATEWAY CITYのデジタルツイン化だ。「5Gによってデータを収集して、AIで分析。そしてリアルにフィードバックしていく」と高橋誠社長(高ははしごだか)は話す。
そのため、2025年春にKDDIの本社を移転する。TAKANAWA GATEWAY CITYの1日の人流は10万人以上と想定されており、そこにデータ活用の許諾を得ているKDDI社員1万2000人が加わることで、デジタルツインを構築していく。
デジタルツインを活用し、オフィスの入退場記録データや鉄道データなどを組み合わせて分析し、例えばフードロスを削減したり、オフィスでの最適な働き方をリコメンドしたりしていく。また、人流データを用いた防災シミュレーションの構築や、自律走行するロボットの活用などに生かしていく。
関連記事
- QRコードで改札通過 JR東が実験 新宿と高輪ゲートウェイで
JR東日本は、新型の改札機「タッチしやすい改札機」の実証実験の一環として、QRコードで改札を通過する実証実験を、新宿駅と高輪ゲートウェイ駅で9月9日から順次始める。 - ファミマ、無人決済店舗を2021年春にオープン 高輪ゲートウェイの「TOUCH TO GO」と提携
ファミリーマートが、無人決済店舗を手掛けるTOUGH TO GOと提携した。AI技術による無人決済システムを活用したコンビニエンスストアを2021年春ごろにオープンする。 - 「無人AI店舗」はどんな店なら採算が取れるのか 高輪ゲートウェイの「TOUCH TO GO」と海外事情から見る“無人店舗ビジネス”の今後
まだまだ実証実験段階の取り組み事例が多い無人店舗技術で、商用展開に達した高輪ゲートウェイ駅の「TOUCH TO GO」はかなりのスピード感をもって動いているといえる。今回は現在日本で進んでいる無人店舗の取り組みを紹介しつつ、実際のビジネスや今後の展開を少し考えてみたい。 - 46年ぶりの山手線新駅「高輪ゲートウェイ」はココがすごい 人に話したくなる基礎知識をおさらい
山手線では実に46年ぶり、京浜東北線では19年ぶりとなるJR東日本の新駅「高輪ゲートウェイ」が3月14日に開業します。ロボットの導入や駅ナカ無人店舗が話題ですが、他にも新しい試みがたくさんあります。 - 新幹線の一部を“リモートワーク推奨車両”に JR東日本とKDDIが実証実験
JR東日本とKDDIが、新幹線の一部車両を「リモートワーク推奨車両」として提供する実証実験を行うと発表した。場所や時間にとらわれない暮らしを作る「空間自在プロジェクト」の一環。 - 「都市連動型メタバース」実現へ リアルの渋谷と「デジタルツイン渋谷」つなぐ KDDI
KDDIが「都市連動型メタバース」。まず渋谷をデジタル空間上に再現し、リアルとバーチャルの位置情報を同期させられる「デジタルツイン渋谷」の実証実験を行う。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.