AI生成? 「ペンタゴンで爆発」画像で株価下落 Twitterで青バッジアカウント複数が投稿
Twitter上で一時「ペンタゴンで爆発があった」とする画像付きツイートが拡散した。この画像はAIによって生成された可能性が高いと指摘された。ツイートは数時間で削除されたが、この影響で株式市場は一時下落した。
Twitter上で5月22日(現地時間)、青いチェックマーク付きの複数のアカウントがペンタゴン(米国防総省)で爆発があったと主張する画像付きでツイートし、拡散した。中にはブルームバーグと関連があると思わせるアカウントもあった(既に凍結済み)。この影響で株式市場は一時的に下落した。
ペンタゴンのあるバージニア州アーリントンの消防署の公式アカウントはすぐに、「国防総省近くの爆発に関する報告がオンラインで広まっていることを認識している。国防総省近辺で爆発や事件は発生しておらず、公衆に対する差し迫った危険や危険もない」とツイートし、国防総省の公式アカウントもこのツイートをRTした。
調査集団ベリングキャットの一員であるジャーナリスト、ニック・ウォーターズ氏は、この画像がAIによって生成されたものである可能性が高いとツイートした。
数時間後にはほぼすべてのツイートは削除され、一部のアカウントは凍結された。
AIが生成した画像を使った偽情報は、昨年9月の水害のフェイク画像やドナルド・トランプ前大統領が逮捕されたという画像の拡散などがあった。
青いチェックマークは、以前はTwitterが本人だと確認した個人または組織に与える認証バッジだったが、現在はオーナーのイーロン・マスク氏の意向で有料サービス「Twitter Blue」に加入すればほぼ誰でも表示できるものになっている。
Twitterはこの件に関し、本稿執筆現在特にコメントしていない。
マスク氏は数時間後、「All those moments, will be lost in time like tears in rain」とツイートしたが、この件に関連しているかどうか不明だ。ちなみにこのフレーズは、映画「ブレードランナー」でルトガー・ハウワー演じるレプリカントの死に際の有名なセリフだ。
関連記事
- Twitter Blue非加入ユーザーの青バッジが大量復活 フォロワー100万人以上が条件か
多数のセレブや組織がTwitter Blueに加入していないにも関わらず青バッジが復活したと報告している。マイケル・ジャクソンなど、亡くなった人のアカウントにも表示された。100万人以上のフォロワーを持つアカウントに自動的に表示している可能性がある。 - 大谷翔平選手のTwitter偽アカウント、18万フォロワー集めて凍結
大谷翔平選手を名乗るTwitterアカウント(@shoheiohtaniii)が23日朝までに凍結された。偽アカウントだったようだ。 - 「写真付きフェイクニュース」大量発生時代の幕開けか 静岡水害の“偽画像”問題を考える
「ドローンで撮影した静岡県の水害の画像」と称し、画像生成AIで作った偽の水害画像がTwitterで拡散。フェイクニュースにオリジナルの「フェイク画像」を簡単に添付できる時代が到来している。 - 静岡県の水害巡りフェイク画像が拡散 画像生成AIを利用 投稿者はデマと認めるも「ざまあw」と開き直り
台風15号による水害被害が発生している静岡県を巡って、フェイク画像がTwitter上で拡散されている。「ドローンで撮影された静岡県の水害」という画像という画像は、画像生成AIで作成したフェイク画像だった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.