デジタル庁、ガバメントクラウドの管理アプリをGoogle Cloudで開発
デジタル庁がガバメントクラウドの管理用Webアプリ「GCAS」をGoogle Cloudで開発し、4月から運用している。ガバメントクラウドに移行したい自治体や省庁とのやりとりが増えることを予想し、手続き上のミスを減らすために作ったという。
デジタル庁が、政府の共通クラウド基盤「ガバメントクラウド」の管理用Webアプリ「Government Cloud Assistant Service」(GCAS)を開発し、4月から運用している。開発にはクラウドサービス「Google Cloud」を活用。今後、ガバメントクラウドに移行したい自治体や省庁とのやりとりが増えることを予想し、手続き上のミスを減らすために作ったという。グーグル・クラウド・ジャパンが5月25日に発表した。
GCASは複数の機能を備える。ガバメントクラウドに関する問い合わせの受付・回答ができる他、ガバメントクラウドの利用ガイドを、権限のあるユーザーに提供することもできる。ガバメントクラウドの利用データを収集し、一覧表示するダッシュボード機能も搭載する。
ガバメントクラウドは、対象サービスで構成したマルチクラウド環境を政府・自治体の共通クラウド環境に策定する取り組み。システム基盤を共通化し、データ移行や既存システムの機能拡張、サーバ導入コストの削減を見込む。
対象サービスはAWSやMicrosoft Azureなど4サービス。政府は基幹業務システムを利用する全ての地方公共団体に対し、原則2025年までにガバメントクラウド上へ移行するよう促している。
「クラウドを活用したモダンなシステム開発をデジタル庁自らが率先して行うことで、今後、ガバメントクラウドを使って新規アプリケーションを開発する官公庁・地方公共団体に対してモデルケースを提示できたと思っている」(デジタル庁)
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