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Amazon、「Alexa」による児童オンラインプライバシー法違反で罰金2500万ドル
米FTCと米司法省がAmazonを提訴した訴訟で、Amazonは2500万ドルの罰金支払いに同意した。「Alexa」と会話した子供のデータの収集と利用がCOPPA違反とされた。AmazonはFTCの主張には同意しないが訴訟解決のために和解条件に同意したとしている。
米Amazonは5月31日(現地時間)、音声アシスタント「Alexa」によるプライバシー侵害で米連邦取引委員会(FTC)と米司法省(DoJ)に提訴されていた訴訟を解決するため、罰金2500万ドルの支払いに同意した。
この訴訟は、Alexaと会話した子供たちの位置情報や音声などのデータをAmazonが何年も保管したことが児童オンラインプライバシー法(Children's Online Privacy Protection Act of 1998:COPPA)に違反しているとして起こされたものだ。
訴状(PDF)によると、AmazonはAlexaの音声録音を無期限に保存し、そのデータをアルゴリズムのトレーニングなどに利用していたという。
FTCは声明文で、Amazonは「親を誤解させて子供のデータを無期限に保存し」、「利益のためにプライバシーを犠牲にした」と語った。
Amazonは同日、訴訟を解決するために罰金の支払いには同意したが、FTCの主張には同意せず、COPPAへの違反はしていないと主張した。
和解条項には、罰金の支払いに加え、子供のデータの削除、子供の休眠アカウントの削除などが含まれる。ユーザーデータによるアルゴリズムのトレーニングも禁じる。
FTCは同日、Amazon傘下のRingもプライバシー侵害で提訴した。
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