「簡単に稼げる」遠隔操作アプリ悪用、借金させる「副業」に注意 20代がターゲットか
遠隔操作アプリを悪用して借金をさせるトラブルに注意喚起。情報商材購入後に高額なサポート契約を勧誘され、お金がないと断った被害者に、遠隔操作アプリを使って貸金業者のサイトから借金させるという。
国民生活センターは6月7日、20代が巻き込まれる情報商材のトラブルで、遠隔操作アプリを悪用して借金をさせる手口が目立っているとして、注意喚起した。情報商材購入後に高額なサポート契約を勧誘され、お金がないと断った被害者に、遠隔操作アプリを使って貸金業者のサイトから借金させるという。
同センターは、「簡単に稼げる」「もうかる」ことを強調する広告をうのみにしないこと、遠隔操作で貸金業者に登録した場合、IDやパスワードを変更するなど悪用対策をとることなどを案内している。
被害事例として、20代の女性からの相談事例を紹介。動画サイトの広告から副業サイトにアクセスし、無料通話アプリで友達登録したところ、2000円の情報商材を購入するよう言われて購入したという。
後日、「詳細を説明するので予約をするように」と電話で案内され、約束した日に「アフィリエイトや動画配信サービスの仲介ビジネスでもうかる方法を教える」と、約200万円のサポートプランをすすめられ、断ると、「貸金業者で借金する方法を教えるのでスマートフォンに遠隔操作アプリを入れるように」と指示されたという。
言われるままスマートフォンを操作して嘘の勤務先を申告、貸金業者2社50万円ずつ合計100万円を借金し、指定された個人名義の口座に振り込んだ。さらに借金するよう求められたという。
他にも、遠隔操作アプリで画面共有をしながらFXの自動売買ツールのプランの勧誘を受け、そのまま借金の申請も誘導された例などもあるという。
センターは、「簡単に稼げるようなうまい話はない」と注意喚起。遠隔操作アプリは「自分が望まない操作をされる恐れがある」として、安易にインストールしないこと、不安に思ったりトラブルにあったりした場合は、消費生活センターなどに相談することを呼び掛けている。
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