速報
Google、生成AI採用企業向け保護フレームワーク「Secure AI Framework」
Googleは、生成AIを採用する企業向けのフレームワーク「Secure AI Framework」を発表した。トレーニング用データセットの盗難やAIモデルの改ざんを阻止するためのものだ。
米Googleは6月8日(現地時間)、生成AIを採用する企業向けの、AIを安全に使うためのフレームワーク「Secure AI Framework」(SAIF)を発表した。AIを狙うサイバー攻撃を阻止するのに役立つとしている。
Googleは「生成AIの可能性は計り知れない。ただし、責任ある方法で構築し、導入するための明確な業界セキュリティ基準が必要だ」とし、その概念的フレームワークとしてSAIFを紹介すると説明する。
SAIFは、ニューラルネットワークのコードやトレーニングのためのデータセットを盗もうとする試みを阻止するのに役立つという。また、攻撃者がAIモデルを改ざんし、悪意ある出力を生成することを困難にする。
SAIFは6つのベストプラクティスのコレクションで構成されている。
- サイバーセキュリティ基盤のAIエコシステムへの拡張
- 異常なAI出力を検出する手順の実装
- AIによるサイバーセキュリティチームの生産性向上
- AIモデルに関するセキュリティ対策の定期的なレビュー
- AIシステムでの侵入テストの実施
- AI関連リスクを把握するチームの構築
Googleはまた、AIの安全性とセキュリティに関連するセキュリティ上の欠陥を発見するためのバグ報奨金プログラムを拡大していることも発表した。
関連記事
- Google Cloud、生成AIによるデータ検索で米医療大手のメイヨークリニックと提携
Google Cloudは、医療データ検索での生成AI採用で医療大手のMayo Clinicと提携した。医師や研究者は「Gen App Builder」のチャットbotで効率的にデータを検索できるとしている。新サービスはHIPAAに準拠している。 - AIがGoogle Cloudでのシステム開発について何でも教えてくれる 「Duet AI for Google Cloud」発表
Googleが、Google Cloudでのシステム開発をAIが支援してくれる「Duet AI for Google Cloud」を発表。コードの補完やエラーの指摘、実装計画についてのアドバイスをしてくれるという。 - Google、セキュリティ特化の生成AI採用「Cloud Security AI Workbench」
Googleは独自の大規模言語モデル「Sec-PaLM」搭載のサイバーセキュリティスイート「Google Cloud Security AI Workbench」を発表した。Sec-PaLMは、セキュリティに特化したLLM。Workbenchには、Mandiantの「Threat Intelligence AI」や「VirusTotal」などが含まれる。 - Google Cloud、AIスタートアップ向け支援強化 割引率アップ
Google CloudがAIに関連する企業支援プログラムを強化する。スタートアップ支援プログラムの内容を充実させる他、新しいプログラムも立ち上げる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.