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MicrosoftのActivision Blizzard買収、FTCが連邦地裁に仮差止命令申請
米連邦取引委員会(FTC)は、MicrosoftによるActivision Blizzard買収を差し止めるよう連邦地裁に申請した。この取引について、英当局は阻止、EUは承認している。
米連邦取引委員会(FTC)は6月12日(現地時間)、米Microsoftによる米Activision Blizzard買収を阻止することを求める仮制止命令および予備的差止命令をカリフォルニア州北部地区連邦地裁に申請した(PDF)。
FTCは、この買収が承認されると、MicrosoftがActivision Blizzardの製品を独占したり、競合他社向けで品質を下げたりする権限を持つことになることを懸念していると語った。
Microsoftは2022年1月にActivision Blizzardを687億ドルで買収すると発表した。この取引を完了できない場合、MicrosoftはActivision Blizzardに最大30億ドル相当の契約解除料を支払うことになる可能性がある。
FTCは2022年12月に買収阻止を求めて訴訟を起こした。その訴訟はFTC内のものだったが、今回の訴訟は連邦地裁への提訴。連邦地裁は買収を阻止する近接禁止命令を下す権限を持つ。
新たな訴訟に関する審理は8月2日に始まる見込みだ。
Microsoftの法務責任者、ブラッド・スミス氏はこの件について、「この訴訟で意思決定プロセスが加速されるだろう。この訴訟(での勝訴)には自信がある」とツイートした。
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