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目指せ、全社横断のデータ活用! 社員の30%に浸透させたセブン銀行の事例 カギは教育と相談窓口の“2面体制”(2/2 ページ)

会社全体でデータ活用を行いたい! でも思うように浸透してくれない……データ活用の旗振り役に任命された担当者たちの中にはそんな悩みを抱える人もいるかと思う。今回はそんな人に向け、セブン銀行の2つの取り組みを紹介する。

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データ活用の悩み相談窓口を開設

 セブン銀行は2022年4月、データ活用の専門チームDMOを開設した。DMOの調査役を務める西嵜靖子さんは「データサイエンスプログラム進めていく中で、データを日常的に使うには活用しやすい状態に常に整備し、支援するための仕組みが必要という考えに至った」と経緯を話す。


セブン銀行 コーポレート・トランスフォーメーション部 AI・データ推進グループ DMO(Data Management Office)調査役 西嵜靖子さん

 DMOの役割は、社内のデータを活用しやすいように整備、支援していくこと。社内データのクレンジング作業や、新サービスの開発プロセスにおけるデータ要件定義の組み込み、データやAI倫理などの整備などの役割の他、データ活用に関する社内コミュニティーの運営などを行っている。


DMOの役割

 社内コミュニティーでは、データ活用の悩みの相談に乗ったり、各部署の事例を共有しあったりしている。西嵜さんは「いざデータ活用を始めようとしたとき、各部署からは『データの前さばきに時間がかかる』『データの意味が理解できない』など、悩みを抱える人が増えていった。だからDMOではデータ活用の相談窓口を始めることにした」と話す。

 コミュニティー活動を続ける中で、データ分析でつまずきやすいポイントや各部門がデータ活用で実現したいことなどが把握できた。データサイエンスプログラムと併せることで、さらに円滑にデータ活用を社内へ浸透させることに成功したという。

 「データ活用を社内で浸透させるには、教育でリテラシーを高めていくこと以外にも、活用しやすい場づくりが必要。どちらが欠けても難しいと思う。自社が成し遂げたい目的に対して、しっかり環境を構築していければ、いつの間にか仕事の中でデータ活用を実践できているのではないか」(西嵜さん)

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