NovelAI、“リークモデル”に「法的措置を取る可能性」 SNSで方針明かす
画像生成AIサービス「NovelAI」を提供する米Anlatanが、流出した同社のAIモデルや、それを改変したモデルの利用について注意喚起。「リークモデルを見かけた場合、法的措置を取る場合もある」という。
画像生成AIサービス「NovelAI Diffusion」(NovelAI)を提供する米Anlatanは6月23日、流出した同社のAIモデルや、それを改変したモデルの利用について、公式Twitterアカウントで注意喚起した。「リークモデルを見かけた場合、法的措置を取る場合もある」(同社)という。
NovelAIは、高品質な二次元イラストの生成に特化したサービス。22年10月の公開時、「二次元の美少女に強い」「とんでもなくハイクオリティー」などと話題になった。
しかし開発元のAnlatanは、同月に不正アクセスを受け「独自のソフトウェアとソースコードが流出した」と発表。ネット上では、同時期からNovelAIのものとみられるAIモデルや、それを改変した“NAIリークモデル”が数多く流通するようになった。
画像生成AIのコミュニティーでも、NovelAIで使用していたモデルデータが漏えいしたのではと指摘されていた。Anlatanはこれまで、リークモデルへの対応について明言してこなかったが、今回初めて明確な方針を明かしたことになる。
Anlatanはリークモデルについて「カスタマーサポート、ドキュメンテーション、UXと一般的な品質基準に加え、私たちのサービスの標準である暗号化を提供できない。また、リークモデルはNovelAIを正確に反映したものではなく、使用しないことを強く勧める。自身のPCへのインストールやオンラインホストバージョンは、セキュリティとプライバシーのリスクを引き起こすかもしれない」と説明。利用を控えるよう呼び掛けている。
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