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ピクシブ、AIイラストの「完全な排斥は考えていない」 創作コミュニティーとの“共存”模索中

イラスト・小説投稿サービス「pixiv」を運営するピクシブは、AIイラストを巡るITmedia NEWSの取材に対し「AIが関与した成果物の完全な排斥は考えていない」と答えた。

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 イラスト・小説投稿サービス「pixiv」を運営するピクシブは、AIイラストを巡るITmedia NEWSの取材に対し「AIが関与した成果物の完全な排斥は考えていない」と答えた。今後、AI技術と創作コミュニティーがうまく共存するための措置を講じる考えだ。


ピクシブの公式Webサイト

 10月3日にサービス提供が始まった画像生成AI「Novel AI Diffusion」などが話題となり、SNSやイラスト投稿サイトではNovel AIを使ったイラストの投稿が相次いでいる。13日正午時点でpixivには「#NovelAI」のタグが付いた作品が2111件確認できる。


Novel AIで作成したイラストの例

 この状況についてTwitter上では「pixivの新着投稿がAIだらけ」「AIイラストで埋もれて人間の絵が探しづらい」「ジャンルによってはAIイラストの方がずっと多くて、絵師さんの描いたイラストが埋もれ始めてる。カテゴリーを分けるなりしてほしい」など不満の声を上げるユーザーも見られる。

 イラスト発注サイト「Skeb」では利用規約で、AIが生成したデータの納品を禁止しており、その他のイラスト投稿サービスでもAIイラストについて、新たに「AI」カテゴリーを新設するなどの動きがある。ITmedia NEWSでは、ピクシブに対してAIイラストを巡る見解について、話を聞いた。


Skebの利用規約

現状、AIイラストを制限や禁止していない

 ピクシブは「現状、画像生成AIを利用した成果物を投稿することに対して利用規約などで制限や禁止はしていない」と回答。一方、「今後、AI技術と創作コミュニティーとがうまく共存するための措置を講じる予定」と答えた。

 「この先、創作のワークフローに何らかの形でAIおよび機械学習技術が組み込まれることがより普及していくと捉えており、AIが関与した成果物の完全な排斥は考えていない。一方で、技術の急激な発展により、その利用方法に関してさまざまな議論や不安があり、倫理や規定といったものが追い付いていない過渡期であると理解している」(ピクシブ)

 AI技術と創作コミュニティーがうまく共存することを最終的なゴールと定め、一時的な措置も含めて調査・検討を現在進めているとした。

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