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モバイルSuica障害、電源工事ミスが原因 マニュアルに誤り、システムサーバへの電源供給切れる JR東
JR東日本でモバイルSuicaでのチャージなどができなくなった障害は、電源工事のミスが原因。工事マニュアルに間違いがあり、計画と異なるブレーカーを切ったためシステムサーバへの電源供給が止まった。
JR東日本は6月26日、24日に発生した、モバイルSuicaでのチャージなどができなくなった障害について、電源工事のミスが原因だったと発表した。工事マニュアルに間違いがあり、計画と異なるブレーカーを切ってしまったことで、システムサーバへの電源供給が止まってしまったという。
原因は、屋内の電源工事。マニュアルには本来「盤NO6(CV6)内のブレーカーを『切』にする」と記載されるべきところ、「盤NO6(CV4)内のブレーカーを『切』にする」と書かれていた。
作業スタッフがこの誤りに気づかず、「盤NO4(CV4)」のブレーカーを切ったため、夜間処理中のシステムへの電源供給が止まり、ハード故障やデータ不整合が発生した。
障害発生から完全復旧まで約12時間かかった。サーバ電源を再投入し、ハードウェアの健全性を確認した後、電源供給停止時に実行されていた処理の再実行やデータの整合性を確認した上でサービスを再開したため。
再発防止のため、現地の電源盤の盤面に注意を明示。マニュアルの作成段階でのチェック体制も強化する。
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