東京で初の「救急車ひっ迫アラート」、出動率90%超えで
東京消防庁は10日、初の「救急車ひっ迫アラート」を発出した。救急車の出場率が90%超えたため。救急車の適切な利用を呼び掛けている。
東京消防庁は7月10日、初の「救急車ひっ迫アラート」を発出した。救急車の出場率が90%超えたためで、WebサイトやTwitterの公式アカウントを使って救急車の適切な利用を呼び掛けている。
救急車ひっ迫アラートは、救急要請が増加した時にひっ迫状況を広く伝える目的で7月1日に導入したばかり。今回が初めての発出という。
東京消防庁の公式Twitterアカウントは「救急車の出場率が90%を超えているため、現在、救急車を非常編成して運用していますが、救急車の到着までに時間がかかる場合があります。救急車の適時・適切な利用をお願いします!」と呼び掛けている。
同庁によると、2022年の救急隊出場件数は21年より12万8372件増えて87万2075件だった。しかし救急搬送された人のうち、53.4%は医師の初診で「入院の必要なし」と判断された軽症者だったという。
一方で出場件数の増加から現場に救急車が到着するためにかかった時間は平均9分43秒に延びた。これは救急車の要請が多く、近くの救急車が出場している場合、遠くにいる救急車が向かうためだ。
東京消防庁は、救急車ひっ迫アラートを発出すると同時に「ためらわず救急車を呼んでほしい症状」と、救急車を呼んだほうが良いのか迷った時の相談を受ける「救急相談センター」窓口(♯7119)を紹介。救急車の適切な利用を呼び掛けた。
10日の東京は最高気温36℃の猛暑日で、環境省の「熱中症警戒アラート」も出た。夜も26℃までしか下がらない熱帯夜と予想されている。
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