映画「君たちはどう生きるか」どう宣伝するか 公式Twitterではナウシカが「7.14」アピール
宮崎駿監督の12本目の劇場用長編映画「君たちはどう生きるか」の公開が迫っているが、情報を出さずに映画を宣伝するために現場は苦労しているのかもしれない。
宮崎駿監督の12本目の劇場用長編映画「君たちはどう生きるか」の公開が今週金曜日(7月14日)に迫っているが、情報を出さずに映画を宣伝するために現場は苦労している様子がうかがえる。一方、スタジオジブリは10日に公開した「野中くん発 ジブリだより」でその目的を語った。
君たちはどう生きるかは、前作「風立ちぬ」以来、10年ぶりの新作だ。しかし事前の宣伝や試写会は一切なし。パンフレット先行販売なども行えず、宣伝グッズといえばポスターと同デザインのチラシ、うちわ程度(映画館で配布中)。劇場では普段なら映画の見どころを紹介するボードには過去のジブリ作品のポスターを並べた。
スタジオジブリの公式Twitterアカウントも例外ではない。7日には「常識の範囲内で、自由につかってください」として映画「風の谷のナウシカ」の場面写真を複数ツイート。「ありがとう」「大丈夫」などの一言を添え、ファンがSNSなどで使えるようにしたものだが、この中にあるメーヴェに乗ったナウシカが腐海の虫を導く画像にはセリフの代わりに「7.14」の日付を入れた。いわずとしれた「君たちはどう生きるか」の公開日だ。
一方、スタジオジブリの公式Webサイトで7月10日に公開したジブリだよりでは、制作の経緯と宣伝を一切行わないことについて思いの一端を語っている。
映画のタイトルは吉野源三郎さんが1937年に発表した児童向け小説の題名と同じだが、中身は完全なオリジナル。「宮崎駿監督は子供の頃にこの本を読んで大変感銘を受け、それで今回、自作のタイトルに借用させてもらいました。しかし、映画の中身は吉野の小説とは全く別で、宮崎監督の完全なオリジナルです」という。
企画が始まったのは2016年夏。宮崎監督は三鷹の森ジブリ美術館用の新作短編アニメーション「毛虫のボロ」の制作と並行して絵コンテを描いた。17年5月に新作の制作に向けてWebサイトでスタッフを募集。これで新作映画の制作が公になった。
制作が本格化したのは17年8月。10月には公開対談の場でタイトルを披露したが、その後はジブリからは何も発信していない。
スタジオジブリは「まっさらな状態で映画を観てほしいという思いから、今回、宣伝をほぼせず、情報もほとんど出さないできました。皆様、『君たちはどう生きるか』を、ぜひ劇場でご覧下さい」としている。
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