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「ゆっくり茶番劇」騒動がほぼ決着 無効審決が出る
ドワンゴは、2022年2月に登録された商標「ゆっくり茶番劇」について、7月12日付で無効審決が出たと発表した。一定期間内に審決取消訴訟が起こされなければ確定する。
ドワンゴは7月24日、2022年2月に登録された商標「ゆっくり茶番劇」について、7月12日付で無効審決が出たと発表した。一定期間内に審決取消訴訟が起こされなければ確定する。
「ゆっくり茶番劇」は、同人ゲームなどで知られる「東方Project」の派生作品として自然発生した文化。22年2月24日に商標登録されたが、5月にTwitterなどで知られ、問題視されるようになった。
ドワンゴは同件について「商標権の放棄交渉」「関連語の商標登録」「商標登録に対する無効審判」を進めてきた。
放棄交渉では、「ゆっくり茶番劇」の商標出願者に商標権の放棄を要求。22年6月に放棄が確認された。
同社は「ゆっくり実況」「ゆっくり解説」「ゆっくり劇場」の3語について、商標登録できないことを確認するために商標出願を実施。23年2月には特許庁が登録を拒絶した。
無効審判は「そもそも商標として登録されるべきではなかったことを明らかにするため」として請求。今回の審決が取り消されなければ「ゆっくり茶番劇」の商標無効が確定する。
「当該騒動が発生してからおよそ1年半という長い時間がかかってしまいましたが、法律事務所の方々や特許庁の方々、報道の方々、そして何より、温かい応援をくださったニコニコユーザー・インターネット住民のみなさまに、篤くお礼申し上げます」(ドワンゴ)
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