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AIの4社(Anthropic、Google、Microsoft、OpenAI)、安全なAI目指すフォーラムFMF立ち上げ
米国のAI主要企業であるAnthropic、Google、Microsoft、OpenAIは、新フォーラム「Frontier Model Forum」(FMF)を立ち上げた。AIの安全性のベストプラクティスを特定し、社会的課題へのAI技術の利用を促進するのが目的としている。
米国のAI主要企業であるAnthropic、Google、Microsoft、OpenAIは7月26日(現地時間)、AIの安全性のベストプラクティスを特定し、社会的課題へのAI技術の利用を促進するための新しい業界団体「Frontier Model Forum」(FMF)を立ち上げたと発表した。
この4社のCEOは、5月に米連邦政府に招集され、バイデン大統領から責任あるイノベーションを促された。7月22日には米連邦政府に「責任あるAI開発」を“自主的に”約束した。
4社はそれぞれの公式ブログで同じ声明文を公開している。それによると、このフォーラムの主な目標は以下の4点だ。
- AIの安全性研究を推進し、フロンティアモデルの責任ある開発を促進し、リスクを最小限に抑え、独立した機能と安全性の標準化された評価を可能にする
- フロンティアモデルの責任ある開発と展開のためのベストプラクティスを特定し、テクノロジーの性質、機能、限界、影響を一般の人々が理解できるように支援する
- 政策立案者、学者、市民社会、企業と協力し、信頼と安全のリスクに関する知識を共有する
- 気候変動の緩和と適応、がんの早期発見と予防、サイバー脅威との闘いなど、社会の最大の課題に対処できるアプリケーションを開発する取り組みを支援する
「フロンティアモデル」とは、「最先端の既存モデルの機能を超え、さまざまなタスクを実行できる大規模な機械学習モデル」であると説明している。
フォーラムは現在、他社にも参加を呼びかけている。向こう数カ月以内に諮問委員会を設置する計画だ。
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