ニュース
100年前の今日起きたこと──AIと人力でカラー化した関東大震災の写真、科博で展示
1923年の関東大震災からちょうど100年となる9月1日、国立科学博物館で企画展「震災からのあゆみ─未来へつなげる科学技術─」が始まった。
1923年の関東大震災からちょうど100年となる9月1日、国立科学博物館で企画展「震災からのあゆみ─未来へつなげる科学技術─」が始まった。当時の被害を伝える写真をAI技術と人力補正によってカラー化した。
国立科学博物館が収蔵する震災当時の写真10点をカラー化し、元のモノクロ写真と並べて展示している。彩色は原爆写真のカラー化などで知られる東京大学大学院の渡邉英徳教授が手がけた。
震災の様子を描いた油彩画「浅草公園の惨状」や、被害状況を海外に伝えた被害写真の幻灯なども展示する。さらに関東大震災の発生メカニズムを科学的観点から解説する他、災害に強い街作りに向けた復興時の取り組み、日本の地震・防災研究のあゆみなども紹介している。
開期は11月26日まで。入館料は一般・大学生が630円、高校生以下と65歳以上は無料。
また、科博のWebサイトでは、震災当時の空撮写真と現在の東京の様子を比較できる「デジタルツインでたどる関東大震災直後の航空写真」、当時の企業の被災状況を現在の東京に重ねながら解説する「企業資料から読み解く関東大震災 経済を支えていた企業はそのとき」を公開中。こちらも渡邉教授の研究室が制作を担当した。
関連記事
- 「当時もこんな空だったのかな」──カラー化した原爆写真がネットで反響 AIと人力で戦時中などの写真を色付ける「記憶の解凍」
広島と長崎に投下された原爆の“きのこ雲”のカラー化画像がTwitterに投稿され、注目された。「記憶の解凍」という活動の一環で、AIツールと戦争体験者の証言、Twitterのコメントなどを反映してカラー化している。活動に取り組む、東京大学大学院の渡邉英徳教授に取材した。 - 新聞紙一部でご飯が炊ける「魔法のかまどごはん」、タイガーが発表 防災グッズにも
タイガー魔法瓶は31日、新聞紙が一部あれば、電気がなくてもご飯が炊ける「魔法のかまどごはん」(KMD-A100)を発表した。価格は1万9800円。 - 生成AIによる「“新”証言」で物議 日赤、関東大震災100年企画の一部展示を取りやめ
日本赤十字社は24日、「関東大震災100年プロジェクト」の一部として計画していた、生成AIを使った企画展示とWebサイトへの掲載を取りやめると発表した。「本来の意図が伝わらず一部で誤解を招いた」としている。 - 本番さながらの訓練がもたらす変化とは? 三菱地所の防災訓練に参加した
1日に三菱地所「常盤橋タワー」で行われた避難訓練を取材した。テクノロジーの進歩やテレワーク普及といった変化により、その風景も以前とは少しずつ変わっているようだ。 - 突然の地震、起きた後でもこれだけは対策しておこう デジタル防災に必要な「3つのポイント」
3月16日午後11時30分過ぎ、福島県沖で強い地震が発生した。今からできる対策は何か、「デジタル防災」を連載中の戸津弘貴さんに急遽、まとめてもらった。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.