「放射性物質を治療する新薬開発中」 不審なSMS出回る 処理水放出に便乗か
福島第一原発の処理水放出に便乗した不審なショートメッセージを確認したとして、トビラシステムズ注意を呼び掛けた。製薬企業をかたって「核放射線の予防」(原文ママ)に効果があるとうたう薬品の購入サイトのようなページに誘導。個人情報の入力などを促すという。
迷惑電話やショートメッセージのフィルタリングサービスを提供するトビラシステムズ(名古屋市中区)は9月7日、福島第一原発の処理水放出に便乗した不審なショートメッセージを確認したとして注意を呼び掛けた。米Pfizer(ファイザー)をかたって「核放射線の予防」(原文ママ)に効果があるとうたう薬品の購入サイトのようなページに誘導。個人情報の入力などを促すという。
本文は「核放射線の予防のために、Pfizer社の特別な薬品が近日中に発売予定です」「ファイザー社は放射性物質を治療する新薬を近日中に発売予定です。すぐに予約してください」(いずれも原文ママ)など。
添付されたURLをタップするとファイザー公式サイトの偽サイトに誘導され、薬品の購入を促される。製品の購入ボタンを押すと、個人情報を入力したり、暗号資産を送金したりするよう求められるという。
トビラシステムズは同様のSMSについて「社会的に大きな話題となる出来事が発生すると、それに便乗したフィッシング詐欺や不審なメッセージ等が発生する場合がある」と説明。「過去には、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種に便乗したフィッシング詐欺や、ウクライナ情勢に便乗し義援金を募集する偽サイトなどが発生した」といい、不審なSMSを受け取った際はURLにはアクセスしないよう呼び掛けている。
処理水の安全性については、経済産業省が「環境や人体への影響は考えられない」と公式サイトなどで説明している。
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