Robloxの生成AIチャットbot「Roblox Assistant」で仮想世界構築
ゲーム作成・共有プラットフォーム「Roblox」は、プロンプト入力で仮想環境を生成できるAIチャットbot「Roblox Assistant」を発表した。また、アバターを写真とプロンプトで生成するAIツールも発表した。
ゲーム作成・共有プラットフォーム「Roblox」(ロブロックス)を運営する米Robloxは、9月8日(現地時間)開催の年次開発者会議Roblox Developers Conference(RDC)で、生成AIチャットbot「Roblox Assistant」(以下「アシスタント」)を発表した。年末から来年初頭にかけてリリースする計画だ。Roblox StudioとCreator Hubで利用可能になる見込み。
ゲーム作成者は、プロンプト入力で仮想環境を生成できる。デバッグとコードの改善提案もする。
例えば「古代遺跡を舞台にしたゲームを作りたい」と入力すると、アシスタントは「いい考えですね! まずは幾つかの素材を使って遺跡を作ってみました」と応え、画面にそれらしい風景が表示される。さらに「焚き火をスポーン地点に設定する」と入力すると焚き火が追加され、そこがスポーン地点になる。
Roblox Assistantは、マーケットプレイスやユーザーのビジュアルアセットライブラリからこれらの素材を持ってくる。会話の中で、どの素材をどこから持ってきたかが明示される。
これにより、経験の浅いクリエイターの参入障壁を下げ、実績のあるクリエイターは作業を迅速にスケールできるとしている。
AI関連ではアシスタントとは別に、「アバターの作成を簡単にする生成AIテクノロジーを検討している」ことも発表した。写真とテキストプロンプトからアバターを生成できるようになるという。つまり、自分に似たアバターを写真から生成できるということだ。
こちらのツールは2024年中にリリースの予定。
Robloxによると、2023年第2四半期時点で6550万人のユーザーが毎日平均2.3時間をRobloxに費やしているという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- Meta QuestのVRにRobloxが間もなく登場
Metaは、ゲームプラットフォーム「Roblox」が間もなくQuestシリーズのVRヘッドセットに対応すると発表した。間もなく「App Lab」にオープンβ版が登場する。 - ゲームプラットフォームのRoblox、メタバース広告事業に参入
ゲーム作成・共有プラットフォームを手掛けるRobloxは、メタバース上のイマーシブ(没入型)広告事業に参入する。プラットフォーム上のビルボードやポスターを使ってインタラクティブな広告を表示できるようになる。こうした広告は、13歳以上のプレイヤーにのみ表示する計画だ。 - 「Meta Quest 3」発表 新チップ搭載、カラーパススルーでMRにも対応 7万4800円で秋に発売
米Metaが新型VRヘッドセット「Meta Quest 3」を発表した。2023年秋にローンチ予定という。新チップを採用し、ビデオパススルーに対応。MR用途でも利用できる。価格は128GBモデルで7万4800円(米国は税別499ドル)。 - MinecraftをAIがプレイ、10分で「ダイヤモンドのツルハシ」を高速作成 米OpenAIが技術開発
米OpenAIの研究チームは、人間がプレイするMinecraft(マインクラフト)の映像から複雑な動作を学習するモデルを開発した。学習したモデルは、熟練した人でも20分以上かかるダイヤモンドツールの作成を10分程度で成し遂げ、その有効性を示した。