イーロン・マスク氏、X(旧Twitter)を有料化する「方向に移行中」と語る
X(旧Twitter)のオーナー、イーロン・マスク氏は、イスラエルのネタニヤフ首相との対談で、Xを有料化する方向に移行中だと語った。X Premiumだけでなく、全ユーザーから少額のサブスク料金を徴収する考えだ。
米X(旧Twitter)のオーナー、イーロン・マスク氏は9月18日(現地時間)、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とのライブストリーミングの対談で、「we're moving to having a small monthly payment for use of the X systems.(Xシステムの月額使用料を少額課金する方向に移行している)」と語った。
Xでは現在、X Premiumユーザーにのみ課金しているが、全ユーザーに課金するという意味だ。
具体的な価格には言及しなかったが、「 It's the only way I can think of to combat vast armies bots(大量のbotと戦うために思いつく唯一の方法だ)」という。サブスク料金が必要になればbotのコストが高くなり、botによるヘイトスピーチや誤情報などを防げると同氏は説明した。
マスク氏はまた、Xには月間5億5000万人のユーザーがおり、毎日1億〜2億件のポストが生成されていると語った。このうちのどの程度がbotなのかについては言及しなかった。
マスク氏の個人的な発言がすべて実現するとは限らない。これまでも、ブロック機能をなくすなどの発言は実現されていない。
米New York Timesによると、この対談はマスク氏の提案で企画されたという。ネタニヤフ氏は現在訪米中で、対談はマスク氏がCEOを務める米Teslaの工場で行われた。
最近のXに対しては、反ユダヤ主義的なアカウントやコンテンツが増加していると人権団体などが批判しており、この対談はこうした世論を受けて開催されたようだ。
マスク氏は5日には、「私は言論の自由には賛成だが、反ユダヤ主義には反対だ」とポストしている。
【更新履歴:2023年9月19日午後1時10分 デマではないかというポストが散見されるので、録画からマスク氏の音声をテキスト化した原文を添えました。】
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