「Meta Quest 3」10月10日発売 MR強化、Quest Pro比2倍のパススルー解像度 7万4800円から
米Metaが、新型VRヘッドセット「Meta Quest 3」を発表した。9月28日に予約を開始し、10月10日に日本でも発売予定。価格は128GBモデルが7万4800円、512GBモデルが9万6800円。
米Metaは9月27日(現地時間)、新型VR/MRヘッドセット「Meta Quest 3」を正式発表した。今年6月に先行発表していたが、スペックなどの詳細が明らかとなった。9月28日に予約を開始し、10月10日に日本でも発売予定。価格は128GBモデルが7万4800円、512GBモデルが9万6800円。
2020年に発売した「Meta Quest 2」の後継モデル。SoCは米Qualcomm Snapdragon XR2 Gen 2を採用し、Quest 2のXR2 Gen 1と比べてグラフィックス性能が2倍向上したという。また、メモリは8GB(Quest 2は6GB)にアップした。
Quest 3ではMR(複合現実)機能を強化。6つのカメラセンサー(18ppdのRGBカメラ2台)を搭載し、XR2 Gen 2の処理性能を生かすことで、パススルーにおいてQuest 2の約10倍、Quest Proの約2倍の解像度を実現しているという。深度プロジェクターとルームマッピングにより、リアルの空間内を自由に移動可能。物理空間とバーチャルなオブジェクトを融合できる。
ディスプレイは、片目当たり2064×2208ピクセルの「Infinite Display」を採用。Quest 2比で解像度が30%向上しており、Quest Pro含むQuestシリーズのデバイス全体で最高の解像度をほこるという。リフレッシュレートは90Hzに対応しており、120Hzもテスト中とのこと。視野角はQuest 2比で15%広くなっている。
光学スタックとして新開発のパンケーキレンズを採用。中央のシャープさが25%(周辺部のシャープネスは75%)向上した他、迷光や散乱光の大幅低減を実現しつつ、光学系を40%スリム化している。これによりヘッドセットの形状もスリムになり、頭部にかかる重量のバランスを改善したという(重さは515g)。レンズ位置と距離の調整が可能な「レンズ距離調整ホイール」も内蔵しており、フィット感と鮮明度を高めることができる。
コントローラー「Touch Plus」はリングのない形状に刷新。触覚フィードバックとして「TruTouch」可変ハプティクスを内蔵する。また、コントローラーなしで手のジェスチャーで操作することもできる。Quest Pro用の「Touch Pro」コントローラー(3万7180円)を追加することもできる。
本体にステレオスピーカーとマイクを内蔵。空間オーディオ機能も強化されており、Quest 2よりも再生音域の音量が40%増え、音の明瞭度と低域も強化したという。3.5mmのヘッドフォンジャックも利用できる。
インタフェースはUSB Type-Cを採用。Quest Linkケーブルを使ったPCVRにも対応する(Air Linkも利用可能)。また、付属の18Wアダプターを使用することで約2時間でフル充電が可能。別売りの充電ドック(1万9580円)と組み合わせると、ヘッドセット底面の接触パッドで充電できるという。
また、Xbox Cloud Gamingも12月に提供予定。リアル空間上に大画面スクリーンが登場し、Xboxのゲームがプレイできるようになる。
アクセサリーとして「Eliteストラップ」が1万450円、バッテリー付きEliteストラップを1万9580円で用意する。その他、「シリコン接頭部」は5940円、接頭部とヘッドストラップが7480円、Touch Plusコントローラーのグリップと安定性を高める「Meta Quest アクティブストラップ」は5940円で購入可能だ。
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