ブラウザ版「Illustrator」、β版を一般公開 テキストからベクター画像を生成するAI機能も搭載へ
2021年にプライベートβ版(一部のユーザーに限定して提供)としてリリースされた、“ブラウザ版Illustrator”こと「Illustrator for Web」が、Creative Cloudの有料ユーザーなら誰でも利用できるパブリックβ版として公開された。10月10日(現地時間)に開催した米Adobeの自社カンファレンス「Adobe MAX 2023」で発表した。
2021年にプライベートβ版(一部のユーザーに限定して提供)としてリリースされた、“ブラウザ版Illustrator”こと「Illustrator for Web」が、Creative Cloudの有料ユーザーなら誰でも利用できるパブリックβ版として公開された。10月10日(現地時間)に開催した米Adobeの自社カンファレンス「Adobe MAX 2023」で発表した。
基調講演では、ブラウザ版Illustratorの詳細について多くは語られなかったが、ブラウザ版Photoshopこと「Adobe Photoshop Web」と同じようにiPad版をベースに構築。Illustratorのコア機能を生かしつつ、新しいユーザーにも間口を広げるべくUIなどにも改良を加えたという。また、ドローイングツール、クイックペンツールなどがWeb版向けに新たに作られている。
なお、現時点では英語版のみの提供となっており、日本からもアクセスはできるがUIは英語のまま。搭載されている機能も少なく、パブリックβでより多くのユーザーからフィードバックを得て正式版の提供を目指す。Photoshop Web版と同じく、正式版もCreative Cloudの全有料ユーザーであれば利用可能となる見込み。
Illustratorなどデザインツールを担当する同社バイスプレジデントのエリック・スノーデン氏によると、同日に発表された生成AI機能「テキストからベクター生成」なども利用できるとのニュアンスだったが、こちらもβ版のためか現時点では実装されていない。先行して9月28日から正式リリースされたPhotoshop Web版を見るに、今後実装されるとみられる。
(取材協力:アドビ)
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