国土地理院は、解像度が1mの高解像度な地形データ「基盤地図情報(数値標高モデル)1mメッシュ(標高)」を11月30日から提供すると発表した。浸水被害予測など、様々なシミュレーションで活用できるという。
1mメッシュ(標高)は、従来の5mメッシュ(標高)に比べて25倍の標高点密度を持ち、細かな起伏の表現力が増す。このため、より精度の高いシミュレーションが可能となり、ハザードマップの浸水想定や土砂災害警戒箇所の抽出精度の向上などが期待される。
30日に提供を開始する範囲は、国土地理院が2020年度に実施した航空レーザー測量データを基にした東北地方太平洋沿岸部の約2000平方km。今後も航空レーザ測量データが得られた地域で整備していく予定としている。
同院は2008年から航空レーザー測量データを基にした「基盤地図情報(数値標高モデル)5mメッシュ(標高)」を整備・提供してきたが、近年、高解像度の標高データへの需要が高まっていた。さらに航空レーザー測量機器の性能も向上していることから、今後は5mメッシュ(標高)と並行し、より高解像度な1mメッシュ(標高)の整備も進める考え。
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この記事は、地図と位置情報のニュースを中心とした情報サイト「GeoNews」から転載、加筆したものです。URLはこちら。
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