ラーメンスープの素を風呂に──老舗銭湯の企画が中止 「衛生管理は大丈夫」→SNSで賛否、取りやめに
1933年創業の老舗銭湯「小杉湯」は、イベント「博多ラーメン風呂」の開催を中止すると発表した。小杉湯は「衛生管理上の注意は十分に行っている」としていたが、SNSでの指摘を受け、企画を中止した。
1933年創業の老舗銭湯「小杉湯」は11月29日、イベント「博多ラーメン風呂」を中止すると発表した。ラーメン店とコラボレーションし、浴槽に豚骨スープの素などを入れた風呂を2日間限定でオープンする企画だったが、風呂にスープの素を投入する映像などがSNSで“炎上”状態に。小杉湯は「衛生管理上の注意は十分に行っている」としていたが、結局企画を中止した。
博多ラーメン風呂は、小杉湯とラーメン店「ラーメン健太」のコラボ企画。小杉湯の運営を手伝う大学生チーム「BUKUBUKU」が発案したもので、豚骨スープの素を入れた風呂を28〜29日にかけて開放する予定だった。豚骨スープ以外にも、ラーメンのトッピングである紅ショウガや高菜なども投入すると予告していた。
小杉湯では事前に、豚骨スープの素のアレルギー情報をX(元Twitter)上で開示し、衛生管理についても「十分に行っている」と説明。28日は予定通りイベントを開催し、豚骨スープの素を湯に入れる様子などを公開していた。映像に対しXでは「行ってみたい」「気になる」といった意見もあったが、一方で「公衆浴場としてどうなのか」「気持ち悪い」など否定的な意見も出ていた。
一連の反応を受け、小杉湯は29日に「皆さまに『安心して、きもちよく』お風呂に入ってもらうため、本日も予定していた博多ラーメン風呂中止とし、内容を変更する」と発表。イベントに関するポストを一部削除し、風呂内を清掃する動画などを投稿した。
同イベントの代替企画として小杉湯では29日に「烏龍茶の湯」「あわあわにまみれたいの湯」を行うという。
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