コカ・コーラ ボトラーズジャパン(東京都港区)が、自販機に変動価格(ダイナミックプライシング)を導入するという報道が注目を集めているが、同社によると春から一部で試験導入していたという。価格を下げた時は、自販機に「プライスダウン」などと表示されるそうだ。
同社によると、変動価格のテストは今年5月から、1都2府35県にある通信機能付きの自動販売機の一部で実施している。今年8月には決算発表の場でも触れていたという。
ただし、その規模は「年内に数千台」と全体(約70万台)から見れば少ない。「現在は効果を最大化させるためにデータを蓄積している時期。(値段を上下させる条件など)様々なシナリオを検討している」と話している。
同社の通信機能付き自販機は、売れた商品や本数はもとより、売れた時間帯、購入者が代金を入れてからボタンを押すまでの時間など、様々な情報を収集し、データベースに蓄積している。これを品揃えや自販機の新設場所といったマーケティングに生かすため、2021年からはAIも導入している。
商品価格が変動する具体的な条件について同社は言及を避けたが、あるいは「夜は10円値下げ」といった単純なシナリオではないのかもしれない。なお、本格展開の時期は「未定」としている。
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