漫画アプリ「マンガBANG」の連載作が突如終了 原因は運営会社の“不手際” 「覚悟が足りなかった」
漫画アプリ「マンガBANG」を運営するAmaziaは、同社の不手際によって、連載中の漫画「勇者の母ですが、魔王軍の幹部になりました。」を未完のまま終了すると発表した。
漫画アプリ「マンガBANG」を運営するAmazia(東京都渋谷区)は12月18日、同社の不手際によって、連載中の漫画「勇者の母ですが、魔王軍の幹部になりました。」を未完のまま終了すると発表した。同社は「連載を楽しみにしていただいていた読者の皆さまに大変なご迷惑とご心配をおかけし、大変申し訳ございません」と謝罪している。
同作は、野山歩さんが小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿していた同名小説を漫画化した作品。マンガBANGで連載し、作画をツヅルさんが担当していた。この漫画宛に、他出版社からライセンスアウト(他出版社から紙単行本を刊行すること)の提案がきていたが、Amaziaは自社からすでに紙単行本1巻を発売していたことを理由に、これを拒否。このことをツヅルさんに対して1年以上報告していなかった。
同社はこの件に対して「ツヅル先生、野山歩先生に多大なご迷惑とご負担をおかけしてしまいましたことを、この場を借りて先生方に心よりおわびさせていただきます」と謝罪。「作家先生の創作活動を支え、読者の皆さまのご期待に応えうる作品をお届けする立場である覚悟が足りなかったと反省している」と述べている。
一方、ツヅルさんも自身のXアカウントにて連載終了になることを報告。Amaziaが挙げた理由以外にも「度重なる不誠実な対応があった」としている。例えば「読者に誤解させるような表現をするように指示を受けた」「すでにOKが出ているキャラクターデザインの一部を変更して完成原稿を描きなおすか、原作者様の指定を無視するかの判断を47時間弱の間にするよう迫られた」などを挙げている。
これらの件についてツヅルさんが同社に問い合わせたところ、Amaziaの代表取締役含む3人がツヅルさんのいる九州まで来て、謝罪があったという。しかし、その2日後に「別件で1年以上隠匿されていた事案」が発覚し、同社と今後仕事を続けていくのは不可能だと判断し、連載終了を決めたという。
なお原作は、小説家になろうで引き続き連載を続けている。
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