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ソニー「α9 III」使ってみた “異次元のカメラ”だった:荻窪圭のデジカメレビュープラス(8/8 ページ)
今年一番の話題作である。新年早々にいうセリフではないけれども、そのくらいのインパクトがあるカメラなのだ。ソニーの「α9III」は。
今回は静止画、それもα9 IIIの特徴をチェックすべく動きものに重点を置いて使ってみた。動画時もグローバルシャッターのおかげでパンしようが高速な被写体を横から追いかけようが歪まないってのは大きなメリットかと思う。
なおハイエンド機だけあり、拡張性は充実。
メディアスロットは2つ。
反対側の側面はLAN、HDMI、シンクロターミナル、マイク、ヘッドフォン、USB Type-C、マイクロUSBとある。USBが2つあるが給充電で利用するのはUSB Type-Cの方だ。
バッテリーの持ちは、α9 IIと比べるとちょっと少なく、CIPA規格でファインダー使用時に約410枚だが、これは撮り方次第。1枚ずつ撮っていればそのくらいかもしれないが、連写しまくるような使い方だと1000枚は撮れる。ただ本格的に使うなら予備バッテリーか縦位置グリップ、給電用のUSB PD対応のモバイルバッテリーあたりは必須だろう。
画質を最優先するならα1やα7R Vがあるわけで、こちらは電子シャッターならではの速さを自在に操れる動きもの(スポーツや野鳥、動物、モーターレース、電車など)に最適なスピード番長(いや番長ってレベルを超えてるよ、これは)といっていいと思う。
かくしてこれぞミラーレス一眼でしかなしえない性能だ、ミラーレス一眼でしか撮れない画だ、ってのを見せつけてくれるヤバいカメラだったのだった。
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