GitHubのデータセンターでは、Mac miniを分解して取り出したメイン基板をラックマウントに使っている
GitHubのデータセンターでは大量のMac miniが稼働しているが、実は分解されてメイン基板を取り出し、専用のシャーシに収めた状態で動かしているという。
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「GitHubのデータセンターでは、Mac miniを分解して取り出したメイン基盤をラックマウントに使っている」(2024年1月11日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
米GitHubは、コードのビルドやテスト環境などで使えるGitHub-hosted runnerとして、Apple M1チップによる「M1 macOSランナー」を提供しています。
このM1 macOSランナーの実行環境として同社のデータセンターには大量のMac miniが稼働していますが、同社が2023年12月に公開した動画によると、この大量のMac miniはラックマウントのために分解されてメイン基板が取り出され、専用のシャーシに納められていると説明されています。
GitHubはどのようにしてMac miniをデータセンター内でラックマウントしているのか、動画の内容を紹介しましょう。
Mac miniを分解、メイン基板を専用シャーシに組み込む
あるGitHubのオフィス。ここでデータセンター用のラックが組まれてテストされ、テスト後に本番環境に投入されると説明されます。
ここで、Macをどのようにラックに組み込んでいるのかが明かされます。
「こんなことをしているところは世界中を探しても他にないだろう」という前置きの上で、ラックマウント対象となっているMac miniを紹介。
ただし、このMac miniの中身はもうありません。
中身は取り出されて分解され、冷却ファン、Wi-fi関係、センサー類は取り外されています。
メイン基板はGitHubデータセンター用のファンや電源を備えたシャーシに組み込まれ、Thunderbolt経由で専用のネットワーク基盤に接続されています。
上蓋が閉められます。
このシャーシが10台で1列となり1ラックあたり縦に6つ入るため、合計で60台のMac miniが1つのラックにマウントされることになります。
このラック構成によってM1 macOSランナーが実現されているわけです。
AWSはMac miniをそのままラックに組み込み
ちなみにAWSもMac miniをデータセンター内のラックに組み込んでいますが、同社はMac miniをそのままラックに組み込んでいると、AWS re:Invent 2020で説明されています。
「どうやってMacをEC2インスタンス化したのか? 本物のMacがラックのトレイにそのまま組み込まれているのがご覧いただけるだろう」(グローバルイングラストラクチャ&カスタマサポート担当シニアバイスプレジデント Peter DeSantis氏)
参考:AWS、Macインスタンスの仕組みを説明。市販のMac miniをそのままラックに組み込みThunderbolt経由でストレージやネットワークへ接続。AWS re:Invent 2020
下記はGitHubが公開した動画です。
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