ペットの“機内持込”、スターフライヤーが全線拡大も脱出時は「連れて行けません」 SNSで再び論争
中堅航空会社のスターフライヤーは15日、国内線の全路線、全便にペットの機内持込サービスを拡大した。
中堅航空会社のスターフライヤー(福岡県北九州市)は1月15日、国内線の全路線、全便にペットの機内持込サービスを拡大した。しかし非常時にペットを連れ出すことはできない。
スターフライヤーの「FLY WITH PET!」サービスは、ケージに入れたペット(小型犬もしくは猫)を原則最後列の窓際の席に固定し、飼い主がその隣に座れるというサービス。機内でケージから出すことはできないが、「飛行中もすぐにペットの様子を確認できて安心」としている。
料金は1匹5万円(飼い主の搭乗券は別途必要)。申し込みはネットで受け付ける。利用者は同社Webサイトからダウンロードできる「同意書兼申込書」に予めサインし、搭乗手続きの際に提出する必要がある。
ただし、ペットはあくまでも手荷物扱い。国の指針では緊急脱出の際に手荷物は持ち出し禁止となっており、スターフライヤーもそれに準じた運用をするため、緊急脱出では隣の席にいてもペットを連れ出すことができない。
フターフライヤーのWebサイトでは、FAQ(よくある質問)などに「ペットを機内に残して脱出いたします」と明記している。また機内に酸素マスクが出てくるような場合でもペット用のマスクはないという。搭乗前に提出する同意書では、それらに同意し、チェックを入れなければサービスを受けられない。
X(旧Twitter)では、ペットの機内持込について賛否両論が飛び交う一方、このサービスでも緊急脱出の際はペットを連れて行けないと知らせる投稿と、万が一の際に「指示を無視する人(飼い主)が現れる」「従うとは思えない」といったトラブルを危惧する声が多い。またこうしたトラブルにより、乗客の後に脱出する乗務員が心配だという声も上がっていた。
1月2日に羽田空港で発生した衝突事故では、旅客機の貨物室に預けられたペット2匹も犠牲になり、SNSを中心に機内持込の是非などについて論争が起きていた。なおスターフライヤーはペットの機内持込サービスの拡大を2023年12月1日に発表しており、事故発生後に方針を変えたわけではない。
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