韓国Samsung Electroicsは1月18日(米太平洋時間)、カリフォルニア州サンノゼで開催した発表イベントで、ハイエンドスマートフォン「Galaxy S24」シリーズを発表した。米Googleの「Gemini」など、多数の生成AI機能が搭載される。
発表イベントにはGoogleのシニアバイスプレジデント、ヒロシ・ロックハイマー氏や検索担当バイスプレジデントのキャシー・エドワーズ氏など、複数のGoogle幹部が登壇した。
GeminiはGoogleが昨年12月にリリースしたマルチモーダルな生成AIモデル。「Ultra」「Pro」「Nano」の3つのサイズがあり、Google純正端末「Pixel 8 Pro」にはNanoが搭載されている。
Galaxy S24(以下「S24」)にもNanoが搭載されることに加え、Google Cloudとの提携により、CloudのVertex AI上のGemini Proも利用できる。これにより、S24のメモ、ボイスレコーダー、キーボードアプリでコンテンツの要約機能を利用できるようになる。
また、Googleが昨年12月にリリースした、テキストから画像を生成するAIモデル「Imagen 2」を使う高度な画像編集機能も利用できる。
Googleの新しい検索方法「Circle to Search」もPixelシリーズに先駆けて搭載される。どんなアプリを使っているときでも、ホームボタンを長押しし、画面上の気になるアイテムを丸で囲むことでそのアイテム(画像、テキストなど)に関する検索結果が表示される。
さらに、この提携の一環として、SamsungはGemini Ultraのテストに参加する最初の企業の1社になる。
通話やテキストメッセージのリアルタイム翻訳機能「Live Translate」、画面を分割して対面での会話をリアルタイムで文字に変換する「Interpreter」など、S24にはSamsung独自のAI機能も搭載される。
S24シリーズは、Galaxy S24 Ultra、Galaxy S24+、Galaxy S24の3モデル構成。日本での発売についてはまだ発表されていない。スペックの詳細は公式ブログを参照されたい。
関連記事
- Google、テキスト→画像生成AIモデル「Imagen 2」をVertex AIでリリース 画質大幅アップ
Googleは、テキストから画像を生成するAIモデル「Imagen 2」をGoogle Cloudのプラットフォーム「Vertex AI」で公開した。先代より画質が大幅アップし、レンダリングしたテキストを画像に貼り付けることなどが可能になった。 - Google、企業と開発者向け「Gemini Pro」提供開始
Googleは、新しい生成AIモデル「Gemini」のミドルサイズ「Gemini Pro」を企業と開発者向けに提供開始した。「Vertex AI」と「Google AI Studio」で利用できる。まずは無料で提供し、将来的には“競争力のある価格”にする計画。 - Pixel 8 Pro、生成AI「Gemini」が使える初のスマホに アップデートの配信スタート
Googleが、発表したばかりの生成AI「Gemini」を「Pixel 8 Pro」に実装する。7日から日本を含むグローバルでアップデートの配信を開始しており、現時点では英語でのみ利用できる。 - Google、マルチモーダル生成AIモデル「Gemini」リリース
Googleは、5月に予告したマルチモーダルな生成AIモデル「Gemini」の最初のバージョンを発表した。3つのサイズで提供する。最大の「Ultra」は来年の提供になるが、「Pro」は英語版の「Bard」で、「Nano」は「Pixel 8 Pro」で利用可能になっている。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.