1年9カ月で2350本→5カ月で累計682万本 「スイカゲーム」開発元が語ったヒットの裏側とAndroid版の計画:知らないと損!?業界最前線(5/6 ページ)
爆発的な人気の「スイカゲーム」は、1月1日にはiOS版がリリースされ、累計682万ダウンロードを突破。もとはプロジェクター向けアプリだが、Nintendo Switch版を出したことで人気に火がついた。ヒットの裏側と今後の展望について、初期から開発を行っている担当者に話を聞いた。
今後はAndroid版やIPビジネス、ゲーム大会も
スイカゲームの今後の展開として、まずAndorid版の開発を考えていると明かした。次に、キャラクターを使ったIPビジネスの展開を検討しているという。
「ゲームセンターなどにあるクレーンゲームで、スイカや果物のクッションなどを取ったと連絡をいただくのですが、当社はこれらに関与していないのです。スイカに顔が描かれている程度ならよくあるキャラクターといえますが、ポッピーという雲のキャラクターなど類似性の高いものも多くあります。そういったゲームで『クッションを取るのに2万円も使ってしまいました』などと言われて困っているのが現状です。
今後は商標登録など、できることをやりながら対策していく予定です。また、さらに長くゲームを楽しんでもらうためにも、公式でキャラクターの商品化なども展開していきたいですね」(岡本さん)
Aladdin Xは10月2日に公式X(旧Twitter)で「スイカゲーム」のスマートフォン向け非正規アプリに関する注意喚起を行っている。問題は、先ほどのグッズなどと同様で「製品画像・説明文面等を盗用」していることにある。iPhone、Androidに関わらず、アプリストア上で「スイカゲーム」を検索すると、現在でも類似アプリが数多く表示される。Aladdin XではAppleへ報告するなど、できることを粛々と進めているとのことだ。
予想外の展開で大ヒットしているスイカゲームだが、Aladdin Xはもともとプロジェクターを開発、販売するハードウェアメーカーだ。スイカゲームのヒットにより、既存のプロジェクターの売り上げが大きく伸びるといった影響はないということだが、会社の認知度は大きく向上しているという。
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