X、児童の性的搾取対策でフルタイムのコンテンツモデレータ募集中
Xは、児童の性的搾取(CSE)対策の一環として、Trust and Safety CoEの設立を発表した。同社CEOも召喚されている米連邦議会によるCSEに関する公聴会の数日前のことだ。
米Xは1月26日(現地時間)、プラットフォームでの児童の性的搾取(Child Sexual Exploitation、CSE)に関する取り組みを説明する公式ブログを公開した。
この中で、米テキサス州オースティンにTrust and Safety center of excellence(信頼と安全のための中核的研究拠点)を設立する計画も発表した。
このCoEでは、コンテンツモデレータを正社員として雇用し、「影響力を加速し続ける」としている。
同社は約1カ月前からオースティンでコンテンツモデレータを募集している。求人ページによると、職務内容は「ユーザーが当社のプラットフォームを正常かつ安全に使用できるよう支援する責任を負う。これには、スパムや詐欺への対処など、ユーザーに損害を与えたり、Xにリスクをもたらしたりする可能性のある問題の調査や、顧客へのサポートの提供が含まれる」とある。
米Bloombergによると、CoEではフルタイムの従業員100人を雇用するという。
イーロン・マスク氏が2022年、Twitter(当時)の買収直後に従業員の大量解雇を行った際、Trust & Safetyチームもその対象となった。
マスク氏による買収後、中傷ツイートが急増したと指摘されることなどがあった。
Xは、米連邦議会上院が31日に開催予定のプラットフォームでの子供の安全に関する公聴会に、Meta、TikTok、Snap、Discordとともに召喚されている。
この公聴会に参加する予定のリンダ・ヤッカリーノCEOは自身のXアカウントで「子供たちと未成年者の安全を守るために常に最善を尽くす」とポストした。
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