高齢者の聞こえをサポートする「ミライスピーカー」に2万円を切る新型が登場 低コスト化できた理由とは?:知らないと損!?業界最前線(5/5 ページ)
高齢者などのテレビの音が聞き取りにくい課題に対応するミライスピーカーに、新モデルの「ミライスピーカー・ミニ」が2月29日に登場した。曲面スピーカーの仕様・構造は従来品から変えずに、約3割の値下げを実現。値下げの背景や従来品との違い、今後の狙いをCTOとCMOに聞いた。
国内1240万人の聞こえづらい人に
日本補聴器工業会の調査によると、現在国内で聞こえ方に課題があると自己認識している人は10.0%だった。これを国内人口に換算すると1240万人となる。
サウンドファンでは、そうした聞こえ方に課題を持つ人たちに向けて、ミライスピーカーを届けることを課題としている。そのため販売方法も大きく変わってきているそうだ。
発売当初はオンライン販売が中心だったそうだが、23年に大手家電量販店での販売がスタート。現在では1000店舗以上で販売され、47都道府県すべてで実際に試聴できるようになった。さらにテレビ通販やテレビCMなども積極的に展開している。
「ミライスピーカー・ミニ」の登場により、「ミライスピーカー・ホーム」は店頭在庫のみとなり終売に向かう。そしてもう1つのラインアップとして、「ミライスピーカー・ステレオ」を用意している。ステレオは光デジタル接続に対応しており、臨場感豊かなステレオサウンドが楽しめる点が特徴。23年11月より北米市場でも展開を始めているそうだ。
「今後の目標は、3年以内に累計販売台数を100万台にすることです。そのためにもテレビCMはこれまで以上に有効活用していきたいと考えています。北米はまだ始めたばかりなので、これからですね」(金子さん)
新たに2万円を切る価格で登場した「ミライスピーカー・ミニ」。声の聞き取りやすさはそのままに、より購入しやすくなった。自分での利用はもとより、高齢の両親へのギフトニーズでも注目を集めそうだ。
関連記事
- 電気シェーバー「5年保証」を実現できた理由 シェア4位の老舗メーカーは何をしたのか?
マクセルイズミが10月25日に発売した電気シェーバー「everedge IZUMI PREMIUM」シリーズは、替え刃の交換が5年間不要の「5年保証」を実現した製品だ。高い耐久性やそのほかの製品特徴、実際に使ってみた感想を紹介しよう。 - 本当に550万円で1LDKの家ができるの? 3Dプリンター住宅の素朴な疑問をメーカーに聞いた
「住宅」の常識が変わろうとしている。建築用3Dプリンターによって、50平米の住宅を550万円で実現するセレンディクス。550万円でどこまでできるのか、通常の住宅と何が違うのか。3Dプリンター住宅における素朴な疑問を小間裕康代表取締役に聞いた。 - 新聞紙で炊くタイガーの炊飯器、開発のきっかけは「もったいない」だった 廃棄内釜を災害対策に
タイガー魔法瓶からちょっと変わった炊飯器「魔法のかまどごはん」が登場する。熱源は電気ではなく「炎」。同社100周年と関東大震災から100年の2023年に、防災グッズとして提案。キャンプ需要や学校教育なども想定する。開発の経緯や目指す世界について、製品のプロジェクトリーダーに話を聞いた。 - タカラトミー「究極のおにぎり」を料亭出身の料理人と試したら? さらに美味しくするプロの技に脱帽した
最近、おにぎりがブームだ。全国で専門店の出店が続き、行列のできる店も増えている。そんな中、タカラトミーアーツから登場した「究極のおにぎり」は“話題のおにぎり専門店のようなふわふわなおにぎりを手軽に作れる”という。通常のおにぎりとは何が違うのか。おにぎり店の調理長と食べてみた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.