大和ハウス、最大300億円規模のベンチャーキャピタル組成 LLMなど6領域に投資 運用は2055年まで
大和ハウス工業と子会社の大和ハウスベンチャーズ(東京都千代田区)が、ベンチャーキャピタル「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」の運用を開始したと発表した。大規模言語モデルや3Dプリントなど6領域を手掛けるスタートアップに投資するという。
大和ハウス工業と子会社の大和ハウスベンチャーズ(東京都千代田区)は3月1日、ベンチャーキャピタル「大和ハウスグループ“将来の夢”ファンド」の運用を開始したと発表した。大規模言語モデルや3Dプリントなど6領域を手掛けるスタートアップに投資。大和ハウスグループが手掛ける既存事業とのシナジーや、新規事業の創出を見込む。
ファンドは2055年にかけて最大300億円を投資する。投資領域は(1)フィンテックやリスキリングを含む「多様化した社会への対応」分野、(2)大規模言語モデルやブロックチェーン、セキュリティを含む「ビッグデータ活用による競争激化」分野、(3)生成AIやエッジAIを含む「AIによる事業運営の変化」分野、(4)ドローンや通信IoTを含む「ヒト・モノ・コトのコネクテッド化」分野、(5)3Dプリントや物流DXを含む「DX技術を駆使した徹底的な自動化・効率化」分野、(6)再生可能エネルギーなどを含む「サステナビリティトランスフォーメーション/グリーントランスフォーメーションにおける効果創出と経済価値の両立化」分野──の6つ。
ファンドの傘下には、目的別に特化した2つのファンド(サブファンド)を組成。ダイワハウスの既存事業とシナジーする「シナジーファンド」と、新市場の開拓・創出を期待する「グロースファンド」を立ち上げ、29年までにそれぞれ最大50億円を投資する。残る資金は、サブファンドが出資したスタートアップに対する追加の投資などに充てるという。
このうちグロースファンドのみ、大和ハウスベンチャーズに加えてコーポレートベンチャーキャピタルの支援を手掛けるイグニション・ポイント ベンチャーパートナーズ(東京都渋谷区)が運用に参加。他は大和ハウスベンチャーズが単独で運用する。
大和ハウス工業は今後、外部のベンチャーキャピタルへの出資や、海外に特化したファンドの設立も検討するという。
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