「Photoshop」にβ版、生成AIモデル刷新 参照画像→生成や、ボヤけた画像の解像感アップなども可能に
米Adobeは4月23日、同社のフォトレタッチツール「Photoshop」のβ版(バージョン25.6)をリリースしたと発表した。生成AIモデルを新型の「Adobe Firefly Image 3 Foundation」に刷新し、生成クオリティのアップに加え、参照画像の読み込みといった新機能を追加している。
米Adobeは4月23日、同社のフォトレタッチツール「Photoshop」のβ版(バージョン25.6)をリリースしたと発表した。生成AIモデルを新型の「Adobe Firefly Image 3 Foundation」に刷新し、生成クオリティのアップに加え、参照画像の読み込みといった新機能を追加している。
Image 3 Foundationモデルは、すでに提供されている「生成塗りつぶし」や「生成拡張」でも利用可能となる。これまでのFireflyでは苦手だった、パースの効いた画像などの生成結果が向上しているという。また、ぼやけている画像をクリアにする「ディティールの強調」も追加された。
写真や画像からコップだったり、特定のオブジェクトのみを残して背景を削除する「背景を削除」を選択すると、「背景を生成」がコンテキストメニューバーに登場。任意のプロンプトを入力すれば、新しい背景に一発で置き換えることができる。
また、生成塗りつぶしや生成拡張ではなく、なにもない無の状態から画像を生成する「画像を生成」を追加。Web版のFireflyと同じ要領で、Photoshop内でも画像生成が可能になる。生成する際に表示されるダイアログには、さまざまな生成画像が並んでおり、どういったプロンプトで生成した画像なのかを確認できる。さまざまな効果もプレビューしながら生成可能だ。
強力な新機能も登場した。特定の画像・イラストのトーンだったり、モノや商品など特定のオブジェクトを読み込ませてから画像生成することで、トーンやアイテムを出力結果に反映できる「参照画像」も搭載した。Web版のFireflyではすでに利用できる機能だが、明確にスタイルのイメージがある場合などで効率を高められる機能だとしている。
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