新日本プロレス、個人情報入りUSBメモリ紛失 ファンクラブ会員3万人超が対象
新日本プロレスリングは、約3万人分の個人情報が入ったUSBメモリを紛失したと発表した。該当のUSBメモリは暗号化セキュリティ機能が付いているが、いまだ見つかっていない。
新日本プロレスリング(東京都中野区)は4月30日、約3万人分の個人情報が入ったUSBメモリを紛失したと発表した。該当のUSBメモリは暗号化セキュリティ機能が付いているという。30日時点でUSBメモリは見つかっていないが、個人情報の不正利用などの二次被害が発生した事実は確認していないとしている。
USBメモリに入っていたのは、ファンクラブ「Team NJPW」の会員3万2775人分の個人情報。会員番号や氏名、生年月日、年齢、性別、会員種別、会員期限が該当し、会員の住所や電話番号、メールアドレス、クレジットカード情報などは含まれていないという。
紛失が発覚したのは22日。後楽園ホールでファンクラブ会員限定の撮影会の準備を行っていたところ、USBメモリを紛失していると判明し、社内や使用場所を探したが発見できなかった。25日には警察に遺失物届を提出し、個人情報保護委員会と放送セキュリティセンターに報告した。
同社では、ファンクラブ限定の撮影会などをする際の認証手段として、ICチップ入り会員証を認証用端末で読み込む方法を採用している。その際、認証用端末の会員情報の更新する手段として、会員情報を記録したUSBメモリを読み込ませていた。同社はこの過程で、紛失してしまったのではないかと推測している。
同社はこの件について謝罪しており、当面の間はファンクラブ撮影会で会員証と有料入場券、身分証の確認のみで対応すると発表。将来的にUSBメモリを使用しない新たな認証システムへ移行の検討を進めるとしている。他にも、再発防止策として個人情報の取り扱いについて、社員教育を通じて周知徹底を図るという。
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