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グリコ、通期業績予想を下方修正 営業・経常ともに約50億円減 システム障害の影響で
江崎グリコは、システム障害により4月からチルド食品の出荷を停止している影響で、2024年12月期通期の連結業績予想を下方修正すると発表した。2月に発表した期初の予想に対し、営業利益を140億円(同50億円減)、経常利益を160億円(同55億円減)などに修正した。
江崎グリコは5月8日、システム障害により4月からチルド食品の出荷を停止している影響で、2024年12月期通期の連結業績予想を下方修正すると発表した。2月に発表した期初の予想に対し、売上高を3360億円(前回予想から150億円減)、営業利益を140億円(同50億円減)、経常利益を160億円(同55億円減)、純利益を110億円(同40億円減)に修正した。
8日現在も、同社の「プッチンプリン」などのチルド食品やキリンビバレッジから販売を受託している「無添加野菜シリーズ」などのチルド食品の出荷を停止中。当初は5月中旬の出荷再開を目指していたが、問題解消に時間がかかっており再開時期は未定という。システム障害の原因は特定しているという。
システム障害のきっかけは、調達から生産、物流、ファイナンスなどの情報をまとめた基幹システムを構築し、それに全面移行したこと。4月3日に切り替えた際、システム障害が発生し全国の物流センターで出荷業務の遅延が生じた。これを解消するため出荷業務を一時停止し、その後再開したが、今度は物流センターでデータの不整合が見つかった他、予想を超える受注品目数に対応できず、再度出荷停止する事態になっていた。
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