暖房器具メーカーが作った「焙煎機能付きコーヒーメーカー」が20年も売れ続けている理由:知らないと損!?業界最前線(3/4 ページ)
コロナ禍に“おうちコーヒー”にハマったという人は多いが、一部の上級者に人気なのがコーヒー豆の焙煎だ。なかでも暖房器具メーカー・ダイニチ工業のカフェプロシリーズは、20年以上売れ続けるロングセラー。製品が長く売れ続けている理由について、開発担当者に話を聞いた。
煎りたてからの味の変化が楽しめる
その後、焙煎機能付きコーヒーメーカーとコーヒー豆焙煎機は、細かなマイナーチェンジを繰り返しながら販売を続ける。そして24年4月、デザインをステンレスを基調とした茶色いカラーからマットブラックに改めた新モデル「焙煎機能付きコーヒーメーカーMC-504」と「コーヒー豆焙煎機 MR-102」を発売した。
ダイニチ工業の焙煎機能の特徴は、上下から熱を加えるダブルヒーターの採用だ。このダブル焙煎方式の採用によりムラなく焙煎できる。さらにセンサーが豆の温度を検知し、きめ細かく制御することで、電気ヒーター直火式ながら均一の仕上りを実現するのだ。
焙煎機能付きコーヒーメーカーは、1回に60gの生豆を焙煎でき、焙煎レベルはライト、ミディアム、シティの3段階で設定できる。コーヒー豆焙煎機は、1回に120gを焙煎でき、風味3段階、煎り加減4段階の12段階で設定できる。
「新発売の焙煎機能付きコーヒーメーカーとコーヒー豆焙煎機は、電気ヒーターによる直火焙煎なので、コーヒー豆がはぜるパチパチという音が強く出ます。焙煎が終わって冷却が進んだあと、飲める状態になります。この煎りたての豆をドリップすると豆がものすごく膨らみ、スッキリした雑味のないコーヒーが淹れられます。これを1、2日寝かしてから淹れると、深みのある落ち着いた味になります。焙煎後の変化も楽しんでほしいですね」(内海さん)
焙煎したコーヒー豆は、一般的にロースターで数日寝かせることが多い。このため煎りたてのコーヒーが淹れられるのは、自家焙煎だからこそだといえる。焙煎機能付きコーヒーメーカーが1回に焙煎できる60gのコーヒー豆は約10杯分。毎日2杯ずつ淹れれば、5日間の味の変化が楽しめるというわけだ。
さらにダイニチ工業では不良サイズの豆を事前に取り除き、焙煎ムラを出にくくした生豆もWebで販売しており、手軽にコーヒー焙煎に挑戦できる。
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