明治創業の酒造会社に不正アクセス 直販サイト利用者のクレカ情報174件が漏えいした可能性
ウイスキーなどを製造・販売する松井酒造合名会社は13日、直販サイトが第三者の不正アクセスを受け、利用者のクレジットカード情報174件が漏えいした可能性があると発表した。
ウイスキーなどを製造・販売する松井酒造合名会社(鳥取県倉吉市)は5月13日、直販サイトが第三者の不正アクセスを受け、利用者のクレジットカード情報174件が漏えいした可能性があると発表した。一部で不正利用されたおそれもあるという。
漏えいの可能性があるのは、2023年3月29日から同年9月20日までに「松井酒造合名会社 ECサイト」でクレジットカード決済を行った174人。クレジットカード番号に加え、有効期限、セキュリティコード、メールアドレス、パスワード、データベース上の一部情報が漏えいした可能性がある。
2023年9月20日にクレジットカード会社から漏えい懸念について連絡を受け、発覚した。その後の第三者調査機関の調査で、システムの脆弱性を利用した第三者による不正アクセスによるものと分かった。23年3月29日以前に不正アクセスが行われ、サーバに不正なファイルが設置された可能性があることを確認している。
松井酒造は、連絡先が判明している120人の利用者に電子メールで連絡すると共に、カード会社と連携し、該当するカードによる取引のモニタリングを実施中。カード明細に身に覚えのない請求項目がないか確認してほしいと呼び掛けている。
また再発防止策として、セキュリティ対策と監視体制を強化する方針。現在は停止している直販サイトの再開時期については自社サイトなどで改めて告知するという。
なお、公表が遅れたことについては「本来であれば疑いがある時点でお客様にご連絡し、注意を喚起するとともにお詫び申し上げるところではございましたが、不確定な情報の公開はいたずらに混乱を招き、お客様へのご迷惑を最小限に食い止める対応準備を整えてからの告知が不可欠であると判断し、発表は調査会社の調査結果、およびカード会社との連携を待ってから行うことに致しました」と説明している。
松井酒造は、明治43年(1910年)創業の酒造会社。シングルモルトウイスキーの「松井」をはじめとするウイスキーの他、鳥取県名産の梨を使用したジン「白兎」などを製造・販売している。
関連記事
ソフトバンク、LINEヤフー株の追加取得で韓国ネイバーと協議 総務省「次回の報告をしっかり確認したい」
情報漏えいで揺れるLINEヤフーの資本関係について、ソフトバンクの宮川潤一氏(同社代表取締役社長執行役員 兼 CEO)は、5月9日の決算会見でLINEヤフーの株式取得を含めた協議を韓国NAVER側と行っていることを明かした。具体的な比率についてはまだ決まってないとしている。セガ子会社で、約4740件の個人情報漏えいの可能性 メールシステムに不正アクセス
セガ フェイブは、メールシステムが不正アクセスを受け、個人情報が外部に漏えいした可能性があると発表した。同社の取引先や従業員の情報に加え、グループ会社の顧客情報なども含まれる。HOYA、メガネレンズ全製品の納期が正常化 注文システム復旧で
システム障害により、一時レンズの出荷停止や供給遅延が起きていたHOYAが正常化しつつある。5月8日にはメガネ用レンズ全製品の納期が通常に戻った。暖房器具メーカーが作った「焙煎機能付きコーヒーメーカー」が20年も売れ続けている理由
コロナ禍に“おうちコーヒー”にハマったという人は多いが、一部の上級者に人気なのがコーヒー豆の焙煎だ。なかでも暖房器具メーカー・ダイニチ工業のカフェプロシリーズは、20年以上売れ続けるロングセラー。製品が長く売れ続けている理由について、開発担当者に話を聞いた。ゲーム好きマンガ家が任天堂「Switch後継機種」に期待すること でも一番望むのは“ハード以外”の部分
7年にわたり活躍している「Nintendo Switch」。その後継機種に関するアナウンスを今期中に行うと任天堂の古川俊太郎社長が表明しました。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.