NVIDIA、難しいゲームでプレイをアシストしてくれるAI「Project G-Assist」
NVIDIAはPCゲームやアプリの操作を手助けするAIアシスタントプロジェクト「Project G-Assist」を発表した。RTXの機械学習性能を活用し、ゲームやアプリの状況を認識して適切なアドバイスを行う。
米NVIDIAは6月2日(台湾時間)、COMPUTEX TAIPEIの開催に合わせ、PCゲームやアプリの操作を手助けするAIアシスタントのプロジェクト「Project G-Assist」を発表した。RTXの機械学習性能を活用し、ゲームやアプリの状況を認識して適切なアドバイスを行うというものだ。
Project G-Assistに対応するゲームやアプリをRTX搭載のPCでプレイする場合、音声やテキスト、画像でAIアシスタントにゲームのプレイ方法についてのアドバイスを求めることができる。プレイヤーが音声またはテキストで質問すると、ゲームのスナップショットもAIのLLM(大規模言語モデル)に送られる。LLMはWikiなどのゲームデータベースに接続されており、ここから抽出した応答をテキストまたは音声でプレイヤーに返す。
NVIDIAは、オープンワールドサバイバルゲーム「ARK:Survival Ascended」でのG-Assistのデモを披露した。
AIアシスタントは、ホットキーを押すか、ウェイクフレーズを使用して起動すると、クエスト、アイテム、伝承、難しいボスなど、オンラインで調べることが多い質問についてプレイヤーを支援できる。デモでは、画面上の恐竜を避けるべきかどうか、または特定の獣を飼いならすための別のアプローチをアドバイスした。
G-Assistはまた、プレイヤーのハードウェアに基づいてグラフィック設定を最適化するアドバイスも行う。「NVIDIAアプリの最適化されたゲーム設定を適用したり、パフォーマンスチューニングを有効にして安全なGPUオーバークロックを適用したり、NVIDIA Reflexをオンにしてシステム遅延を減らしてゲームの応答性を高めたり」する。
Project G-Assistはゲーム開発者が実装する必要があるツールであり、実際にプレイヤーが利用できるようになる時期などについては公表されていない。
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