Figma、新AI機能「Make Design」停止 Appleのアプリに酷似結果を受け
Figmaは、Configで発表した新AI機能「Make Design」を一時的に無効にすると発表した。この機能を使って生成したアプリが既存のAppleのアプリに酷似していると開発者がXにポストしたことを受けたものだ。
デザインコラボレーションツールを手掛ける米Figmaは7月2日(現地時間)、年次イベント「Config」で発表した「Figma AI」の機能の1つ「Make Design」を無効化すると発表した。
Make Designはデザインタスク合理化ツールの1つで、テキストプロンプトでアプリなどのデザインを行えるというもの。
アプリ開発者のアンディ・アレン氏が、この機能を使って生成したという天気アプリをAppleの天気アプリと比較する画像をXにポストし、「Figma AIは既存のアプリでかなり高度にトレーニングされているようだ」と報告した。画像を見ると、アプリのデザインはかなり似ている。
これに対し、Figmaの共同創業者でCEOのディラン・フィールド氏は、「Make Design機能はFigmaのコンテンツ、コミュニティファイル、アプリデザインに基づいてはいない。つまり、このツイートにおけるデータトレーニングに関する非難は誤りだ」と反論した。
フィールド氏はさらに、Make Designは一般に利用可能な事前学習済みのLLMに独自のデザインシステムを組み合わせていると説明した。また、アレン氏のポストを見てから調べたところ、問題はこのデザインシステムに関連していることが分かったという。
「この作業に対してより良い品質保証プロセスを要求せず、Configの締め切りに間に合わせるようチームを急かしたのは私の過失だ」とし、出力を保証できると確信できるまで、Make Design機能を一時的に無効にすると語った。
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