Google、有料版Geminiでオリジナルチャットbot作成機能「Gem」提供(日本語にも対応)
Googleは、「Gemini」をカスタマイズしてオリジナルチャットbotを作れる新機能「Gem」を有料版Gemini向けにリリースした。OpenAIが昨年11月にリリースしたChatGPTの「GPT」同様、botに役割を覚えさせることでプロンプトでの前提説明を省ける。
米Googleは8月28日(現地時間)、「Gemini」をカスタマイズしてオリジナルのチャットbotを作れる新機能「Gem」(宝石という意味)を、有料版Geminiユーザー(Gemini Advanced、Business、Enterprise)向けに公開したと発表した。日本語もサポートする。
筆者のGemini Advancedでも利用可能になっている。
Gemは今年のGoogle I/Oで予告した新機能。米OpenAIが昨年11月に発表した「GPT」のように、ユーザーが特定のタスク向けにGeminiをカスタマイズできる機能。botに役割を覚えさせることで、プロンプトでの前提説明を省ける。
Googleは「詳細な一連の指示を記憶できるため、退屈で反復的なタスクや難しいタスクにかかる時間を節約できる」と説明している。
Googleはサンプルとして、「アイデア出しのプロ」「キャリアアドバイザー」「コーディングパートナー」「家庭教師」という4つのサンプルGemを提供している。
オリジナルのGemを作るには、「+Gemを作成」をクリックし、Gemの名前を決めて役割をテキストで入力する。
作成したGemはGemマネージャーページに追加される。鉛筆アイコンをクリックすれば何度でも改良できる。
実際に「厳格な校正者」Gemを作って本稿をチェックしてもらったが、Geminiが学習したデータは2023年9月までのものなので、「Google Geminiはまだ正式リリースされていない」とか、「米OpenAIが昨年11月に発表した「GPT」」の部分を「米OpenAIが2022年11月に発表した「ChatGPT API」」ではないかと指摘するなど、参考にできない指摘もあった。
Gemには「回答には、人物に関するものを含め、不正確な情報が表示される場合があるため、回答を再確認するようにしてください。」という注意が明示されている。
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